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秦野 経済

公開日:2020.10.02

10月2日豆腐の日
名水で紡ぐ老舗の技術
杜のとうふ工房三河屋

  • 豆腐は昔ながらの製法にこだわり「にがり1本」

    豆腐は昔ながらの製法にこだわり「にがり1本」

  • 使用しているのは天然の湧水

    使用しているのは天然の湧水

 10月2日は日本豆腐協会が定めた豆腐の日。日本を代表する伝統的な食品であり、製造に水質が大きく左右するとされる豆腐を秦野の名水で作る市内事業者の一つ、「杜のとうふ工房三河屋」(秦野市平沢1083の1)に話を聞いた。



 杜のとうふ工房三河屋は明治36(1903)年に平塚で創業。環境庁の「全国名水100選」に選ばれている秦野の名水を求め、平成19(2007)年に現在の場所に工場兼販売店舗を設けた。



 三河屋の諸星卓(たかし)代表によると、秦野の水は豆腐作りとの相性が良く凝固反応がこれまでの水と全然違うという。「凝固反応がいいということは、不純物が少ないということ。秦野はとても恵まれた環境です」と話す。



昔ながらの製法



 豆腐の製造は大きく水・大豆・製法の3つに分かれる。三河屋がこだわるのは「にがり1本」の製法。同製法で豆腐を固めるには高い職人技術が求められ、今では純粋な「にがり」のみで豆腐を作る店は少なくなっている。同じく、ふっくらさせるには技術が必要な油揚げの「手揚げ」も行うなど、老舗として受け継がれてきた昔ながらのやり方にこだわる。



 また、素材の大豆にも工夫を凝らす。市内をはじめ国内産にこだわり、季節やその時の出来栄えで大豆の配合を変えている。この長年のノウハウが生かされた配合レシピが、大豆そのものの甘みを引き出し、濃厚な豆腐を作り上げている。



技術支える秦野の名水



 これらの技術や素材を支えるのが、店の大家である和田大(はじめ)さんの家に昔からある湧水。この源泉から引いた水で三河屋の豆腐は作られている。湧水は年間通し16度で一定しているため、品質を安定させることができる。



 和田さんによると源泉の井戸は明治からあり、古いものは水量が細くなったため昭和46(1971)年に新たな井戸を掘ったという。現在は日量1500tが湧き出ている。三河屋が入ったのを機に「地域に還元したい」という和田さんの昔からの思いから、源泉から店舗前まで水を引き誰でも使えるようにした。



 同店には「三河屋の豆腐」を求め、この湧水や「じばさんず」利用者、出雲大社相模分祠の参拝者など市内外から多くの客足がある。また、学校給食にも使われるなど食育でも大きな役割を担っている。



 「秦野に工場を移した理由は水でしたが、それ以外も環境に恵まれました。お客様と対面する中で、『美味しいものを届ける』という食の商売の本質を心から実感した」と諸星代表。他にも移動販売や中井パーキングエリア等への出店、「戸川公園に賑わいを作りたい」と昨年出店した「山守茶屋」などを行う同店。全国的に「豆腐屋」が減少する中、昔ながらの技術を守りながら「名水で生み出す美味しい豆腐」を様々な方法で食卓に届け続けている。

 

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