第50回衆議院議員総選挙が10月27日に投開票され、神奈川第17区(秦野市、小田原市、南足柄市、二宮町、足柄上・下郡)では、自民党の前職、牧島かれん氏(48)が約11万5千票を獲得し、5回目の当選を果たした。
立憲民主党の新人、佐々木奈保美氏(55)は約4千票差で敗れたものの、惜敗率は96%を超え、比例代表南関東ブロックで復活当選した。
様相一転
前回2021年はデジタル大臣として、投票終了時に当確が報じられるなど盤石の強さを見せた牧島氏。しかし今回は 自民党に対する「政治とカネ問題」の逆風もあり、佐々木氏の猛追を受ける展開だった。最終的に2市7町で佐々木氏を上回ったが、小田原市では約2千票、二宮町と開成町では合わせて750票近く遅れをとった。
牧島氏「誠実に」
日付が変わった深夜0時20分、雨がやんだ牧島氏の事務所脇では撤収していた屋外モニターが再び設置され、支援者が画面を見守る。当確の一報でようやく会場から安堵の声が漏れた。拍手で迎えられた牧島氏は近隣への配慮から静かに万歳三唱。支援者の喜びとは対照的に、自身はしばらくの間頭を下げ続けた。
牧島氏は選挙戦を振り返り「これからは反省の上に立った活動をしていきたい。この地域で長く紡いできたもの、預かった思いがある。これらを誠実に重ねていきたい」と抱負を語った。
佐々木氏「期待を信頼に」
0時30分過ぎ、牧島氏の当確を受け、佐々木氏は事務所に集った支援者らに「批判への思いが、保守的な17区で互角に戦えるまで支えてくれたが非常に悔しい」と話すと、会場からは「よくやった」と声が飛んだ。比例復活に望みを託し、迎えた午前1時30分。当選の知らせで支援者と抱き合った。
秦野市では牧島氏が3万3520票、佐々木氏が3万1968票を獲得。投票率は50・88%で、2021年の前回選挙を4・79ポイント下回った。
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