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大和 人物風土記

公開日:2015.05.22

やまと国際交流フェスティバルの実行委員長を務める
岩崎 マリルーさん
福田在住 41歳

「ハートに響く1日に」

 ○…「日本人も外国人も関係ない。私たちは同じこの街で暮らす仲間」。今5月24日に大和駅東側プロムナードで開かれる国際交流イベントのまとめ役を担う。フィリピン、中国など5カ国20人の実行委員で昨年11月から企画を練ってきた。各国の舞踊を紹介したステージや文化体験コーナーなど内容も工夫を凝らしたという。「見て食べて終わりにしない、ハートに響く1日にしたい」

 〇…フィリピンから来日して17年。大和市国際化協会の「タガログ語」の通訳員として活動している。市内に住む外国につながる子どもたちの教育相談員も担当。「日本にきたばかりの子は、言葉や文化の違いによるストレスが大きい。私にしかできないことがある」。学校から要請があれば駆けつけ、家庭訪問や学校便りの翻訳も担う。常に笑顔を絶やさず、全力で取り組む姿に教員からの信頼も厚い。「子どもたちが笑顔でいられる場所をたくさん作りたいから」

 ○…マニラ空港のそば、パランニャケ市出身。4姉妹の3番目に生まれる。高校時代には、チアリーディングクラブに所属、大会でも活躍したという。大学ではスチュワーデスを目指し、ツーリズムを専攻。ところが、18歳の時に腹痛に襲われ、緊急搬送。九死に一生を得たが、治療費を払うために大学は諦めた。「母を助けたい」と23歳で日本へ。自動車工場などで一心不乱に働いた。翌年、最愛の夫に出会い結婚。「ユーモアがあって優しい人。この人とならこの地でも頑張れる」

 ○…日本食にもすっかり馴染んだが、やっぱり故郷の味はジャックフルーツと豚肉をココナッツミルクで煮込んだ家庭料理。「言わなくても母が来日する際には必ず持ってきてくれるの」。現在、妹や姪っ子たちがホームステイ中。銭湯など日本文化を紹介して回っているという。「どこにいても神様が見守ってくれている。だから私は幸せよ」と微笑んだ。

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