神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
鎌倉版 公開:2015年3月6日 エリアトップへ

障害者の就労支援事業所「笑ん座カフェ」の代表を務める 伊藤 裕美さん 城廻在住 50歳

公開:2015年3月6日

  • X
  • LINE
  • hatena

「生きてるだけで儲けもの」

 ○…知的障害や精神障害を持っていても、自分らしく楽しみながら働けるようサポートする事業所「笑ん座カフェ」を城廻に開いた。「キーワードは『障健混在』。このふたつの境界線をなくせるような、誰もが気軽に集える場所にしたい」と意気込みを語る。

 ○…名古屋市出身。幼稚園から大学まで「エスカレーター式」で上がり、卒業後は就職せずに「花嫁修業」に励んだ。その後お見合いを経て結婚し、3人の息子を出産。34歳の時、鎌倉に引っ越してきた。

 ○…次男の3歳児健診で「発達障害」と告げられた。大きくなるにつれて、突然パニックを起こし周りに馴染めない様子を見て「1人で思い悩み、追い詰められていた時期もあった」と当時を振り返る。しかし、周りのサポートや次男自身から学んだことで徐々に気持ちが変化していった。「彼は競争や数値に惑わされない。そんな姿を見て、周りと比べている自分に気が付いた」と話し、優劣ではなく個性と捉えたとき、障害を受け入れることができたという。その後、発達障害児を持つ親の会などで活動するようになり、啓発活動や親同士の勉強会など様々なイベントを企画・運営してきた。講演会のゲストを決めるときに、有名人の事務所に直接電話をかけて周りを驚かせたことも。「結婚するまで外で働いたことがないから世間知らずなんです」と笑いながら話すが、常識やイメージにとらわれない自由な発想と行動力は周りを勇気づけ、大きな力を生んでいる。

 ○…長男が生まれるまでの7年間、不妊治療で苦しんだ時期があった。様々なことを経験した今だからこそ「人間生きているだけで儲けもの。弱みは生きる強さに変えることもできる」と胸を張る。「多くの人に支えられて今がある。私や息子が受けた恩を、地域に返せれば」との思いは強い。獲得した「自由」と「強さ」を武器に、笑ん座カフェを引っ張っていく。

鎌倉版の人物風土記最新6

松原 駿吾さん

鎌倉青少年会館のリニューアル実行委員を務める

松原 駿吾さん

鎌倉学園高校 15歳

4月19日

尾林 功二さん

鎌倉市バスケットボール協会の会長に就任した

尾林 功二さん

山崎在住 53歳

4月12日

森 文男さん

鎌倉警察署長に就任した

森 文男さん

市内在住 59歳

4月5日

佐々木 卓栄さん

大船警察署長に就任した

佐々木 卓栄さん

市内在住 55歳

3月29日

伊藤 大晴さん

今季から鎌倉インテルの主将を務める

伊藤 大晴さん

横浜市在住 23歳

3月22日

田原 充さん

「鎌倉市障害者二千人雇用センター」のセンター長を務める

田原 充さん

腰越在住 50歳

3月15日

あっとほーむデスク

  • 4月22日0:00更新

  • 8月20日0:00更新

  • 7月16日0:00更新

鎌倉版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

鎌倉版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook