市内扇町の「ジーエス・ユアサパワーサプライ」旧小田原事業所跡に伊藤忠商事株式会社の流通センター建設計画が浮上した。扇町の地域住民らを対象に16日開かれた「ユアサ跡地を考える会」の席上で明らかにされた。
「ユアサ跡地を考える会(加藤公明会長)」は、ユアサ跡地に対する地域の意見を集約しようと、扇町商工振興会が発起人となって発足。1回目の会合が16日に井細田公民館で開かれ、地域の住民、商店主ら約30人が参加した。その席上で同会の役員からユアサ跡地に総合商社の伊藤忠商事が全国規模の流通センターを計画していることが発表された。
役員の説明によると、倉庫とみられる建物を敷地内に2棟建設。高さはいずれも約30mで、I期棟は述べ床面積13万5千平方メートル、II期棟は6万7千平方メートルを計画しているという。日用雑貨を取り扱い、トラックは午前8時から午後6時の間に150台の受け入れを予定。トラックの運行ルートは現地から東名高速まで3ルート案があるとのこと。また、1200人以上の雇用が生まれる可能性もあるという。
当日配布された資料では、1期棟の着工は今年8月ごろの予定となっているが計画段階。地元との話し合いを踏まえてから計画を進める方針のようだ。
同会の役員は参加者に「ユアサ跡地は地域の将来のためになってほしい。地域が一丸となり、皆が主体的になってこの問題に取り組みたい。悪い話ではないと思うが、地域に開いた話し合いをしていきたい」と呼びかけた。また、参加者からは「交通渋滞は困る。第2の巡礼街道になってほしくない」「土壌汚染はどうなるのか」などの声があがっていた。
ユアサの旧小田原事業所は事業再編に伴い市内成田に移転、09年3月に閉鎖している。約10万平方メートルの敷地は、東京の不動産会社に売却され、不動産仲介業者によって宗教法人や化学工場、ごみ処理センターの誘致をにおわすチラシが近隣住民に配布されていた。
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