神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
青葉区版 公開:2020年1月23日 エリアトップへ

〈連載【9】〉米国・設計者が横浜を語る IRと横浜 「カジノなしでも人は来る」

公開:2020年1月23日

  • X
  • LINE
  • hatena
講演会で米国のカジノ事情などを語る村尾さん
講演会で米国のカジノ事情などを語る村尾さん

 横浜へのカジノを含むIR(統合型リゾート)誘致に反対する市民団体「カジノを考える市民フォーラム」が昨年12月、米国でカジノルームの設計や内装などを手掛ける建築デザイナーの村尾武洋さん(52)を招き、講演会を開いた。この中で村尾さんは「カジノがなくても横浜に人は来る」と語った。

 村尾さんはニューヨーク在住。米国で2004年から約25カ所のカジノルームの内装などを手掛けてきた。横浜市のIR誘致方針が明らかになった昨年夏、横浜港運協会の藤木幸夫会長が誘致反対の意思を明確に表明した会見をYouTubeで目にした。「藤木会長に一言伝えたかった」と手紙を書き、それがきっかけで今回の講演会につながった。

 村尾さんは

「最初の仕事で4億円の内装を依頼され、1年かけて作ったが、『6週間で元が取れた』と依頼主から言われた」という。「すぐ元が取れるのは、負ける人が多くいるということ」と述べた。

「金を落とす」仕掛け

 カジノルームのデザインは「時間が分かると賭ける熱が冷めてしまうので、時計は置かず、窓も作らない。照明は夕方5時から7時くらいの明るさにする」と明かした。さらに、賭けに集中してもらえるように、休憩用の椅子は置かず、出口を見えづらくするなどの設計方針があるという。

 米国のIRはカジノのそばを通って劇場やホテルに行く動線にしており、「(カジノに入れない)21歳未満の人にも目に触れさせるようにし、カジノに行く次の世代を育成している」という。加えて、カジノとホテルがセットになっていることが、売買春の温床になっているとも語った。

 米国ではカジノ産業が衰退傾向で、事業者が新たなマーケットとして日本に目を向け始めているという。「街や道がきれいな横浜にはカジノがなくても人は来る」とした上で「本来、カジノを入れないとIRが成り立たないというのはおかしい」と横浜市の姿勢に疑問を投げ掛けた。最後は「カジノがなければそれに越したことはなく、日本には必要ないものだ」とまとめた。
 

青葉区版のコラム最新6

目のお悩みQ&A

コラム㊺専門医が分かりやすく解説

目のお悩みQ&A

『網膜剝離と診断されましたが、どんな治療が必要になるのでしょうか?』

3月28日

おばあちゃん先生の子育てコラム

おばあちゃん先生の子育てコラム

第43回 「一人で悩まず、一緒に子育てしていきます」

3月28日

教えて!職人さん

教えて!職人さん

vol.9 塗装業も歯科医も「専門家」を選ぼう

3月21日

悠先生のちょっと気になる目のはなし

「花粉症?春先に目が痒くなる、対処法は?」 コラム【32】

悠先生のちょっと気になる目のはなし

3月14日

おばあちゃん先生の子育てコラム

おばあちゃん先生の子育てコラム

第42回「そうだったんだネ」と共感

2月29日

実りに繋げる学校現場の実践

コラム「学校と社会をつなぎ直す」㉛

実りに繋げる学校現場の実践

桐蔭学園理事長 溝上慎一

2月22日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 1月1日0:00更新

  • 10月19日0:00更新

  • 1月19日0:00更新

青葉区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

  • 目のお悩みQ&A

    コラム㊺専門医が分かりやすく解説

    目のお悩みQ&A

    『網膜剝離と診断されましたが、どんな治療が必要になるのでしょうか?』

    3月28日

  • おばあちゃん先生の子育てコラム

    おばあちゃん先生の子育てコラム

    第43回 「一人で悩まず、一緒に子育てしていきます」

    3月28日

  • 教えて!職人さん

    教えて!職人さん

    vol.9 塗装業も歯科医も「専門家」を選ぼう

    3月21日

青葉区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook