青葉区 文化
公開日:2026.05.21
サンディエゴ巡礼路(800㎞)を踏破 柿の木台在住・松永邦久さん(81)
スペイン北西部にあるキリスト教の聖地「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」を目指して、約800Kmを歩く旅「サンティアゴ巡礼(カミーノ)」。昨年8月に踏破し、今年4月に巡礼についてまとめた本を出版した松永邦久さん(81・柿の木台在住)を取材した。
松永さんとカミーノの出合いは10年前にさかのぼる。2016年春、「サンティアゴ巡礼のラスト100Kmを歩く」ツアーに参加したことで、その奥深い魅力の虜になった。熱心なリピーターとなり、18年秋、23年春と約800Kmの道のりを分割して踏破した。
80歳の節目に
挑戦の転機となったのは、80歳という大きな節目を迎えたこと。「人生でやり残したことはないか、今のうちにできることは何か」と自問自答した松永さんは、ついに「カミーノの全行程の踏破」を決意。24年秋から体調管理やルートの確認など入念な準備を始め、25年6月23日、満を持して日本を出発した。
これまでは分割して歩いてきたが、約800Kmを通しで歩くのは今回が初めての挑戦。「1gでも荷物を軽くするためにできる限りの準備をしました」と振り返る。
到着初日からさまざまなハプニングに見舞われたが、無事に手続きなどを終え、6月25日に始まりの街サンジャン・ピエ・ド・ポーを出発した松永さん。40日間に及ぶ巡礼が始まった。
ピレネー山脈を越え
一日の平均歩行距離は約20Kmから30Kmほど。ピレネー山脈を越える過酷なスタートから始まり、道中は何度も激しいアップダウンを繰り返す険しい道のりが続いた。さらに、昨年の夏の厳しい暑さは容赦なく、80歳の体に堪えたという。
果てしない道を一歩一歩進む間、さまざまな思いが頭を巡った。これまでの人生を振り返ることもあれば、「今日の夕飯は何を食べようか」といった他愛のないことまで。しかし、何時間も歩き続けるうちに、ただただ「無心」になって足を進めている自分に気が付いた。「日常では決して味わえない、巡礼ならではの特別な時間でした」
そんな過酷な道中で、どこまでも続く黄金色のひまわり畑や、広大な高原台地「メセタ」の美しさは、渇いた心と体に深く染み渡り、今も鮮烈に記憶に残っている。
同志をつなぐ言葉
松永さんにとって、旅を支えた最も大切な言葉がある。それが、巡礼者同士が互いのよい旅を願って交わす「ブエン・カミーノ!」。この言葉はどんなに足が痛くても、松永さんに再び前を向く元気をくれた。
また、巡礼の何よりの喜びは人との交流だった。ホテルやレストランでの食事の席で同志と苦楽を語り合った。「グーグル翻訳が便利で」と笑顔の松永さん。「ワインやビールを飲みながら、各国の巡礼者と食事を囲む。とても楽しい時間でした」。道中で心を通わせた人々の国籍は30カ国にも及んでいた。
巡礼を終え、松永さんは「仲間がいるからこそ、カミーノは歩けると強く感じた。いつまでも夢を持ち、目標に向かってチャレンジしたい」と熱い思いを語った。
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