横浜市旭区中希望が丘の八ッ橋幼稚園は、多様なライフスタイルを持つ保護者のニーズに応えるべく、「幼保連携型認定こども園」として、幼稚園と保育園の機能をシームレスに統合した教育を展開している。同園は、地域における子育て支援の中心的な役割を担うことを目指し、教育環境の刷新とプログラムの充実に力を注ぐ。

新施設が完成

　旧体育館とプールの老朽化に伴う建て替え工事が進められ、2025年6月に新施設が完成した。

　新施設は、延べ床面積900平方メートルを誇る広大なアリーナと温水プールからなる「総合体育施設」である。この施設は、0歳の保育園児から小学6年生の学童保育の子どもたちまで、幅広い年齢層が利用できるよう設計されている。

専門講師が導く、才能の芽を見つける「特別な指導」

　八ッ橋幼稚園の教育は、感覚期といわれる幼児期の特性を生かした五感を通して行われる教育を取り入れ、日本の文化を学ぶ行事教育をはじめ遊びと経験を通じて、強く、そしてしなやかに育んでいくことを何よりも大切にしている 。

　また、充実したプログラムを受けられることをモットーに、遊びと学びを統合する通常保育に加え、専門講師による特別な指導が受けられる。この指導は、子どもの才能の芽を早期に発見し、好きなもの、得意なものを専門的な視点からその成長をサポートすることを目的としている。指導プログラムとしては、水泳指導や体操教室、鼓笛の練習や乳児からリトミックを含めた音楽教育や絵画教室、国際理解教室もある。

　これは、小学１〜６年生を対象にした国際理解教室の様子だ。現在は７０人ほどが参加している。今年で８年目を迎えており、身に着けた英語力を生かすべく、英検の受験者も増加している。その成果もあり、小学校高学年で準２級に合格する生徒も多数現れているとのこと。

　0歳から外国人に触れあいながら遊び、幼稚園になると国際理解教育として教育プログラムが受けられ、教育時間終了後も課外教室、英語での預かり保育（アフタースクール）として英語教育を受けられる。卒園後も小学6年生までの英語教室と英語学童保育があり、長期間に渡っての教育プログラムの英語教育の実績には定評がある。

　同園の篠崎眞由美園長は「今後は移民も増えていき、英語でのコミュニケーションは需要が増していく。外国人の講師と一緒に生活することによって、自然にグローバルな環境を作り出すことが大切です」と話す。

ライフスタイルに寄り添うサポート

　子どもの成長を支えるだけでなく、保護者の多様なニーズにもきめ細かく応える体制も整えられている。同園では、預かり保育も実施している。

　2歳児向けのプレスクール「チビッコランド」は、3年保育にはまだ早いと感じる保護者や、集団生活にゆっくりと慣れさせたいと考える保護者に向けて、週2回または週5回のコースを提供している。このプログラムは、集団生活と自立を支援することを目的としている。

　仕事や家庭の事情を問わず利用できる預かり保育も、保護者にとって大きな助けとなる。このサービスは、通常の保育終了後だけでなく、夏休みや冬休みといった長期休暇中、さらには土曜日にも実施されており、保護者の多様なライフスタイルに深く寄り添う体制が整っている。

認定こども園だからできる、シームレスな学びの連携

　八ッ橋幼稚園は、認定こども園として、3歳からは幼稚園児と保育園児が同じクラスで一緒に学び、遊ぶ統合教育を行っている。異なる環境で育った子どもたちが、共に笑い、共に成長することで、社会性や多様性を受け入れる豊かな心が自然と育まれる。

　先進的な施設と充実したプログラム、そして手厚いサポート体制によって、地域の子育て世帯に安心感という大きな価値を提供している。