12月に県民ホールで開かれた「第68回 神奈川県高等学校美術展」で、横浜隼人高校美術部の藤川ひよりさん(2年)と齋藤なるさん(1年)が教育長賞を、外山友紀さん(1年)が高文連会長賞を受賞。3人は神奈川県代表として、夏の全国高等学校総合文化祭東京大会に作品を出展することが決まった。
高校生の美術・工芸に対する関心を高めることなどを目的に、県高等学校文化連盟と県教育委員会が主催する同展。平面や立体などさまざまな作品が寄せられる。今年は約740点の応募があり、最上位の教育長賞(5点)や高文連会長賞(10点)が選ばれた。
全国に出展するのは3年をのぞく受賞者14人。同校美術部からは藤川さん・齋藤さん・外山さんが選ばれ、部として24年連続の出展になる。
藤川ひよりさん
人物画が好きという藤川さんの作品は油絵の「いただきま〜す!」。友人がモデルで、ピザをほお張ろうとする瞬間を捉えた。おいしさが伝わるようにと、ピザの質感や形にこだわったという。また、同部の藤野秀樹教諭のアドバイスを受けながら、顔と視線の向きに違いを出して動きを出したり、両手の表現を工夫するなどした。
受賞については「先輩が続けてきた全国出場を私たちの代でも達成できて良かったです」と安堵した表情を浮かべた。
齋藤なるさん
齋藤さんの作品は熱帯魚をモチーフとした、「あろわなサン」。3匹のアロワナが寄り添い泳ぐ立体作品だ。コロナ禍でも協力しながら懸命に生きていく3人の家族をイメージしたそうで、親となる2匹は青色や銀色を基調としながらも深みやくすみを出すことで、生きてきた年月の長さを表現。子どもは、純真さを思わせる白色にした。
スタイロフォームと呼ばれる素材で作り、ダンボール製のウロコを幾重にも重ね合わせた。「とても驚いて言葉が出ませんでした」と受賞を聞いた瞬間を振り返る。
外山友紀さん
外山さんの立体作品のタイトルは「対話」で、自身や友人をモデルに造形したという。特徴的なのは胸に添えられた3本目の手。優しく包み込むような手の質感で、高校生という多感な時期に、心に潜む悩みと向き合う姿を表現している。
全国への出展は「作品を見た人がどんな感想を持つのか聞いてみたい」と楽しみな様子。また、受賞を機に「自分のなかにあるものをもっと素直に表現したい」と更なる創作に意欲を見せた。
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