コロナの影(5) 業務連携で活路見出すが 戸塚区内3者+飲食店
政府は感染拡大が続いている新型コロナウイルスを押さえ込むため、2回目の緊急事態宣言を発令中だ。経済や地域活動はどうなっていくのか。苦境に立たされる戸塚区内の業界や団体、企業などを不定期で取材する。(2月1日起筆)
「タクシーで人込みや密を避けて、お得に地元戸塚のグルメを楽しもう――」。そんなパッケージツアーが昨年10月、区内旅行会社など3者の手で売り出された。ツアー名は「GoToとつかグルメ」。タクシー送迎代金も割引対象に含まれるGoToトラベル事業を活用し、地元飲食店で舌鼓を打つ簡易な日帰り旅行の一つとして企画されたものだ。
仕掛け人は吉田町の旅行会社「(有)旅人(たびゅ〜と)」。同社が予約などを受け付け、戸塚駅を中心に展開する「(株)ケイサンタクシー」が顧客の交通手段を担う。フリーペーパー「戸塚新聞」は、個人飲食店とのつながりが深いことから、旅人と店舗とのパイプ役などを務めた。
対象店舗は区内14店舗。旅人の大西広朗代表は「タクシーであれば他者との接触も少なく、GoTo割引で実質食事代だけで楽しめる。さらに地域共通クーポンで地元店を応援もできる」と説明する。「昨年6月ごろにお客様から『電車やバスを使い外に出るのが怖く、楽しみがない』といった声を受けたのがきっかけ。蒸発した売上回復の狙いもあるが、食事で気持ちをリフレッシュしてほしいという思いがあった」
「思った以上の予約」からの静止
ツアーが開始されてから年末までの2カ月間で入った予約は約50件。120人ほどが利用したことになり、各者代表者は「思った以上に予約が入った」と振り返る。そうした中での緊急事態宣言で、現在企画はストップ。ケイサンタクシーの岩崎高広代表は「夜は営業を止めており、従業員は雇用調整助成金で耐え忍んでいる」。大西代表は「現在仕事はゼロ。宣言が明けるタイミングがわかれば予約も取りやすいが、先が見えない状況はつらい」とこぼした。
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4月18日