宮前警察署長に就任した 鴨下 圭一さん 神木本町在住 55歳
融和団結と主体性
○…融和団結--。宮前警察署の署訓を見つめながら「仲間を大切に、人を大切に仕事をしたい」と署長としての思いを語る。被害者が最初に接するのは警察官。約200人の署員にはまず、「被害者の立場で、どんな対応をしてほしいか考えながら行動してほしい」と声をかけた。仲間意識は地域の協力団体にも。継続して行われている通学路の見守りや見回り活動に触れ、「同じ目的に向かう心強い関係。皆さんの意見も吸い上げながら、安心安全なまちを守っていきたい」。
○…相模原出身。学生時代はスポーツには何でも取り組むほど体を動かすことが得意だった。「悪に対して対処できるのは警察官だ」という思いで、1991年神奈川県警へ。「平成30年7月豪雨」では、危機管理対策課として発災後すぐの現場へ駆けつけた。二次災害の危険もあり「72時間の壁」も迫る。緊迫した状況の中、「自分たちがなんとかしなくては」という思いは自衛隊、消防、地元住民らと一致していた。連携しながら救出活動を行ったことは強く印象に残っている。
○…オンオフの切り替えは趣味の読書で。司馬遼太郎、池波正太郎を好み、「小説の舞台になった地へ旅行したい」と夢も膨らむ。休日にはウオーキングしながら、区内のようすに目を向けている。宮前の代名詞でもある「坂」の多さには驚きつつも、「平穏な日常をしっかりと守れるように」と決意を固める。
○…これまでの経験から、若い警察官には現場で学んでほしいと望む。「上から『やれ』というのは簡単。訓練にしても何の目的で行うのか、自ら考えて行動する力をつけてほしい」と期待を込める。「主体的で前向きな『気づき』が自分を成長させる。そんな姿を署長として支えたい」
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5月17日
5月10日