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夢パーク運営NPO法人「たまりば」 「弱さ」に寄り添い30周年 高津拠点に居場所づくり

社会

掲載号:2022年1月14日号

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取材に応える西野理事長
取材に応える西野理事長

 川崎市子ども夢パーク・フリースペースえん=下作延=の管理運営を担う認定NPO法人「フリースペースたまりば」が、設立30周年を迎えた。学校外の育ちと学びの場として、子どもたちの居場所づくりを続けてきた同団体。本日1月14日に、記念シンポジウムを開催する。

 「たまりば」は、理事長を務める西野博之さん(61)が、不登校の子どもや高校を中退した若者と関わる中で1991年に立ち上げた。生きるのがつらくなった子どもたちが何よりもまず安心していられる場を作ろうと、諏訪のアパートに「居場所」として拠点を開設。95年に久地に移転し、2003年の夢パーク完成時に、敷地内に開設されたフリースペースえんの運営を川崎市から受託し現在に至る。川崎若者就労自立支援センター・ブリュッケを運営するほか、20年にはコミュニティスペース「えんくる」を開設し、「フードパントリー」として必要な人への食糧支援を行うなど活動の幅を広げている。非常勤を含め現在スタッフは30人ほど。法人設立当初から一貫して、学校や家庭、地域の中で居場所を見出せない子どもや若者のために「誰もが安心して過ごせる居場所づくり」を継続してきた。西野さんは「成果や効率、合理性の追求が加速し、非効率な『弱いもの』を排除する社会の傾向が強まっている。頭ではわかっていても動けない、弱さを抱えた人たちに寄り添う道を選択してきた」と話す。「ちゃんと普通に」ができないばかりに、自分は何の役にも立たないと思い込んでいる、そんな10代にたくさん出会ってきた。「生きているだけで祝福される、そういう世の中を作りたい」

きょうシンポジウム

 「たまりばの活動はまちおこし。高津で育てられてきた恩返しとして、みんなで生きられる社会を作りたい」。本日14日に行う記念シンポジウムには「誰ひとり取り残さない〜『弱さ』でつながる社会へ」をテーマに掲げる。これまでの活動を総括し、本当に「誰ひとり取り残さない」社会のために努力できているか見直すほか、居場所づくりの次の段階として個性を生かした働き方を創出するという次の目標も見据えている。「強さや効率だけでなく『弱さ』をベースに社会をみつめれば、誰もが居やすい場所になるのでは」と西野さんは思いを語る。

 シンポジウムは男女共同参画センターすくらむ21で午後2時から5時まで(開場1時30分)。チケット千円。当日参加を受け付けるほか、オンラインでアーカイブ配信も行う。ゲストは脳性麻痺により車いす生活を送る小児科医の熊谷晋一郎氏、全盲の子を持ち「世界ゆるスポーツ協会」の代表理事を務める澤田智洋氏、精神障害を抱える人の活動拠点「浦河べてるの家」の理事長でソーシャルワーカーの向谷地生良氏。西野さんは「川崎で暮らしてよかったと言えるようなまちにしたい。どんな人も取り残さず共に生きる、それをみんなで考える場になれば」と話す。問い合わせはたまりば【電話】044・833・7562。

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