健康と病気との間を連続的に変化する状態「未病」の改善に取り組む神奈川県は、サッカーJ1の横浜F・マリノスと共同で認知症未病改善プログラムを開始する。プロスポーツクラブによるこうした取り組みは、全国で初の試みだという。
県は高齢者が孫と参加できる、認知機能改善効果の測定を行う6カ月間の継続的なプログラムを企画。対象は65歳以上の高齢者とその孫(小1〜4年)の2人1組で、先月までに十数組を募集した。5月12日から10月20日の間の全12回にわたり、サッカーをはじめ体力測定や高齢者の認知機能測定などを行う。
音楽に合わせて頭と体を使う運動や、横浜F・マリノスの食育インストラクターによる食、運動の大切さを学ぶ講義なども予定されている。
今回のプログラムを行う会場は、同クラブが運営するマリノストリコロールパーク新吉田(港北区新吉田東8の49の1/イオン横浜新吉田店屋上)。
生活習慣に一因
神奈川県の認知症高齢者は2015年時点で約33万人。20年に約39万人、25年には約45万人に達すると試算されている。65歳以上の人口に対する割合についても、試算では15年の15・2%から25年の18・5%で3・3ポイント上昇。約5・4人に1人が認知症患者になる推計だ。
認知症の発症リスクを軽減させるには食事や運動のほか、社会参加を中心にした生活習慣の改善が大切だということが分かっている。
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