JR東日本グループが川崎駅西口で開発を進めてきた「KAWASAKI DELTA(カワサキデルタ)」内の商業施設が5月13日に開業した。近隣施設との人の行き来を活性化させ、賑わい作りを目指すという。地元商店街は東口側も含めた街全体の人の流れを作り、地元店に足を運んでもらうためにも、「南口改札」整備に期待を込める。
「カワサキデルタ」は川崎駅西口大宮町地区計画に基づき同グループが進めるビジネス、宿泊、商業の機能を持つ大規模複合型まちづくり。13日にはカフェなどが入居する飲食店エリアが、19日にはフィットネスがオープンした。6月1日には大規模な貸し会議室を備えた施設が順次開業する。オフィス棟は地上29階建てで貸室面積約6万6000平方メートル。ビル内勤務人数は1万人を想定しているという。
川崎駅広域商店街連合会の松村勝秀事務局長は「オフィス関係者の利用も増え、駅の賑わい作りにつながる」と期待を寄せる一方、「西口だけでなく東口側も一体的に整備し、回遊性を高めていってほしい」と話す。
安全・利便性向上へ東西の人の流れを
同連合会や川崎商工会議所など地元経済界が長年要望しているのが南口改札(ミューザ川崎側)の開設だ。大企業やルフロンなどの大型商業施設の進出による駅利用者の増加を見込んで、市観光協会など4団体は2012年から設置要望書を川崎市長、市議会議長、JR東日本に数回にわたって提出。現在も口頭での要望を続けている。安全性や利便性の面でも設置は地元の悲願だ。
松村事務局長は「銀柳街やラ チッタデッラなどへの人の流れを作るためにも南口改札が必要」と話す。カワサキデルタの南西端に位置する場所には、ホリプロによるホールの整備も決まっている。同連合会の定例会に出席したホリプロ担当者からは「西口だけでなく東口側からの集客も考えたい」との声もあるといい、同連合会としても西口開発に合わせて、南口改札整備への機運を高めていきたい考えだ。松村事務局長は「今のままでは食事や買い物などが全て駅で完結してしまう。地元商店も工夫していかなければならない」としつつ、回遊性を高めるまちづくりをJRに地道に求めていくという。
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