幸区食品衛生協会の会長を務める 小柴 英一(こしば えいいち)さん 柳町在住 74歳
新たな心で協会発展へ
○…間もなく発足から半世紀を迎える幸区食品衛生協会の会長に今年4月に就任。7月に行われた協会の関東甲信越ブロック協議会の主催が川崎市ということもあり、市食品衛生協会の会長らと共に調整に奔走した。各地区の関係者約400人が参加するイベントを、栃木県日光市で終えたばかりだ。「まだ就任して4カ月だけどあっという間。中々落ち着かない」。役員や保健福祉センターの職員らと就任激励会を開いたのが今月に入ってからだった。「74歳だけど新しい役職。襟を正さないと」と笑い、背筋を伸ばす。
〇…8月は食品衛生月間。毎年保健福祉センターの職員と共同で、市民に向けた啓発リーフレットの配布や予防ポスターの展示など食中毒の発生防止に汗を流す。「食中毒は年中気を付けなければならない。手洗いや生ものには気を付けるなど常に食の安全意識を持ってほしい」。事業者には食に関する保険の加入促進や衛生チェック機器の貸し出しといった仕事など協会の役割は多岐にわたる。
〇…1940年、静岡県沼津市の出身。高校卒業と同時に上京。「人と接することがしたかったんでしょう」と話し、川崎駅西口に和食を中心とした『とんかつ割烹こしば』を開業した。今年の秋で50年を迎える。「もうそんなに経ったかな。早すぎて覚えてないや」との口ぶりには仕事に没頭した日々が伺える。現在は、店の運営はほぼ息子たちに任せている。「まだまだ腕は半人前」との厳しい見方は、愛情の裏返しだろう。
〇…協会の課題は後継者の育成と会員の拡大。約15人の役員のうち80歳以上が2人。加盟者は最盛期1000人以上いたが今では約半数以下に減少している。「もう一度協会を活性させることに尽くしたい」と話し、「会員が増えれば昔のようにバス旅行に出かけたり、会員同士の交流が図れるしね」笑う。楽しかった記憶を胸に、協会発展に向け歩み始めたばかりだ。
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