9月9日は救急の日 「救急車の適正利用を」 市消防局が呼びかけ
9月9日の救急の日を前に川崎市消防局では救急車の適正利用を訴えている。
2013年の救急車出場件数は6万3464件で、最も多かった12年の6万2661件を803件上回り、6年連続で過去最多を更新している。搬送人数も304件上回る5万6302件だった。市消防局によると、今年も1月から8月末までの出場件数は、4万3151件(速報値)で過去最多出場となった昨年の同時期をすでに593件上回っているという。
主な原因としては、高齢化が進み救急車利用割合が高まっていることがあげられる。昨年も救急車利用者のおよそ49・7%が65歳以上の高齢者で、5年前に比べると約7000件増加している。全国的な傾向もあり、市消防局では「今後も救急車利用割合は増加するのでは」と分析する。
一方で、搬送者のうち入院の必要がない「軽症者」は3万2676人で全体の57・8%だった。川崎市では現在27台の救急車を配備し、24時間体制で急病や交通事故などに備えているが、救急要請が重なった場合は、現場から離れた消防署から出場することとなり、到着が遅れることがあるという。市消防局では「このままの推移で増加していった場合、本当に救急車が必要な重症患者の対応にも遅れてしまう可能性がある」と話す。もちろん生死に関わる重大な症状の場合は早急に119番通報をしてほしいとしているが、「判断に迷う場合などでは、市消防局が出しているチェック表などを使い、緊急性の高い症状なのかを判断してほしい」と呼びかけている。
緊急性の低い場合は「サポート救急」の利用を
川崎市では、緊急性が低いケースに対応するために、「川崎市救急医療情報センター(【電話】044・222・1919)」を設置している。同センターでは、24時間体制で医療機関の案内や交通手段がない場合にサポート救急としてタクシーや民間救急車の手配などを行う。8月31日現在でサポート救急に登録している市内の事業者は、タクシー・民間救急車あわせて32社あり、いずれの事業者も病院まで搬送するための救急講習を受けているという。
市消防局では「緊急性の低い場合は、こうした制度を活用してほしい」と話している。
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