レスリング世界選手権で初優勝し、市のスポーツ特別賞を受賞した 浜田 千穂さん 高津区出身 22歳
五輪への夢に一意専心
○…ウズベキスタンで今年9月に開催されたレスリング世界選手権の女子55キロ級に初出場し、世界一の栄冠を勝ち取った。在籍する日体大で鍛えた「攻めるレスリング」で挑み、4試合すべてで逆転勝利。栄誉を称え、県から神奈川スポーツ賞、市からスポーツ特別賞が贈られた。「贈呈式で福田市長が『市で一番オリンピックに近い人だから、市民全員で応援してください』と呼び掛けていた。それを聞き『頑張らないと』という思いが強くなった」
○…高津区千年に生まれ、橘小1年のときにレスリングを始めた。全国大会、アジアジュニア選手権など数々の大会で優勝。幼少期から活躍を続けている。現在ではほぼ毎月、吉田沙保里、伊調馨両選手ら日本を代表する強豪たちとともに練習。一層のレベルアップに余念がない。公私にわたり相談に乗ってくれる両選手について「吉田さんは人間として本当に良い人。伊調さんもとてもカッコ良くて、リスペクトしています」と、はにかみがちに話した。
○…「子どもが好き。いつか引退した後は、指導者として子どもたちを育てたい」という。スポーツ特別賞贈呈式が行われた11月10日の直前まで、母校の高校で3週間、保健体育科の教育実習に励んでいた。バレーにバスケ、マット運動…。ダンスも「必死に覚えて教えました」と、にっこり。「生徒は良い子ばかり。指導は大変だったけど、すごくエネルギーをもらった。お別れするとき泣いてくれる子もいて『レスリング頑張って』と応援してくれた」と、大切なものを愛おしむように語った。
○…今年12月の天皇杯と、来年の明治杯での優勝、世界選手権での上位獲得など、五輪への道のりは長い。「出場決定は、一番早くて来年冬に分かる。出られるのは一階級で一人だけ。一試合ずつクリアして、金メダルを目指したい」。溢れる闘志を胸に、一意専心、練習に励む。世界の頂を見据えながら。
|
|
|
|
|
|