「蘇生救急連携セミナー」が4月21日、川崎日航ホテルで開かれ、市内の医療関係や消防関係者約130人が米国の専門医らの講演を聴講した。
同セミナーでは、米国フィラデルフィアのトーマス・ジェファーソン大学病院の准教授で、蘇生科学分野で世界的にも知られているデビット・F・ガイエスキー氏が最新の「心停止後症候群」の治療法について話した。
同氏によると、「川崎市とフィラデルフィアの人口は約150万人と同規模であるにも関わらず、心停止後の1年後の生存率は、川崎市が6・2%、フィラデルフィアが8・7%で川崎市は生存率が非常に低い」と指摘。アメリカとでは救急隊が救急現場でできる処置が違うことや日本の方が高齢者の割合が高いなど、要因はあるものの「医療機関の受け入れ体制の改善、また生存率を高めるための市民へのAEDの使用方法や適切な心臓マッサージ方法などの教育が必要」と訴えた。
講演にも参加した同病院の伊藤賀敏医師は「自分たちができることを積極的に行って蘇生率の向上に努めたい」と話した。
セミナーを企画した川崎幸病院では『かわさき健康塾』や『地域イベント』などの機会を利用して、一般市民向けに心肺蘇生術の啓蒙活動を実施している。
ガイエスキー氏は、今年4月から同病院の教育担当として招聘。年に数回来日し、医師への教育を行う予定。
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