6年連続涙を呑んでいる「鬼門」の舞台。2018年12月23日、三菱重工は豊田自動織機との最終入替戦に臨んだ。
今にも雨が降り出しそうな空模様。昇格を信じて詰めかけた多くのファンが、「何かが起こる」と予感した。試合は前半18分にPGで三菱重工が先制。その後もトーマス優デーリックデニイのトライなどで追加点を挙げ16対0で折り返す。
後半、豊田自動織機に先にトライを許すも、試合の流れは渡さない。28分に相手のラインアウトのミスを見逃さずトライを奪うと、その直後、味方がインゴールへ蹴り込んだボールをマット・ヴァエガが押さ
えて追加点、試合を決定づけた。ノーサイドの笛が鳴ると、選手たちは抱き合い涙を見せた。そして歓喜の輪のもと選手たちがグレック・クーパーHCを胴上げ。ファンと喜びを分かち合った。
あの歓喜から間もなく1年。チームは来年1月からトップリーグ(TL)に参戦する。初参戦した06─07シーズンは13戦全敗に終わり、2度目の来季にかける思いは強い。ラグビー最高峰舞台への再挑戦へ向け、クーパー氏がHCを続投。国際リーグ戦・スーパーラグビー所属のハイランダーズや、TL常連であるNECを率いた経験を持つ名将の手腕に託す。長年チームを支えた功労者らが退団した一方、新戦力も数多く加入。代表経験を持つ川俣直樹や海外で活躍したジェームス・ウィルソンなど実績豊富な選手が加わり、底上げが図られた。キャプテン土佐誠やマイケル・リトルらは健在で、その存在も心強い。
奇しくも、今年は猪(ボアー)の「亥年」。9月には日本でアジア初のラグビーW杯が行われ、さらに機運が高まった。三菱重工は来季、どんな夢を私たちに見せてくれるのか。1月12日、運命に導かれし三菱重工フィフティーンがTL初戦に臨む。
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