地元Jリーグクラブ・SC相模原でキャプテンを務める 島川 俊郎さん 34歳
責任と覚悟、力に変え
○…J3優勝、J2昇格を目指すクラブで、年齢も国籍もさまざまな選手たちをまとめるキーマン。キャンプ中に監督から指名された。これまで10クラブでプレーしたが、主将を務めるのは10年ぶり。「戦い続ける姿勢を見せたい」。プロとして、主将として、その責任と覚悟を担う。
○…小学2年生でサッカーを始めた。真面目に話を聞く姿勢が指導者の目に止まり、やがて市や県の選抜に選ばれるように。中高生時代を過ごした柏の下部組織で、今も「親のような存在」と慕う恩師、吉田達磨さんに出会った。「誰よりもサッカーに生きている人」。精神が追い込まれるほどの厳しい指導に向き合い続けた経験は、「辛くて逃げ出したいことばかりだった」選手生活で一つの支えだった。
○…24年4月、「現役を引退」した。当時所属していた徳島で、吉田監督が成績不振から解任された直後だ。「解任の仕方に納得できなかった。してはいけない順序だった」。力になれなかった自分の力不足も悔いた。「後悔はしていない。戻ろうとも思っていなかった」。ところが、引退後の夢だった愛車での日本一周をスタートした矢先、台湾のクラブから声がかかった。「サッカーやりたい」。純粋な気持ちが湧き上がり、復帰を決めた。第2のサッカー人生が始まった。
○…引退後の4カ月間に試合をたくさん見た。「観客の一体感、これを楽しみに生きている人が大勢いる。すごいところにいたんだな」。悩みも苦しみも、選手だからこそだった。チーム成績は好調とは言い難いが、課題はわかっている。「本気で優勝できるチームだと思っている。目指す姿勢は間違っていない」。昇格へ導くため、重圧を力に変え自分とサッカーに向き合い続ける。
|
|
|
|
|
|