相模原北警察署の署長に就任した 川瀨 伸二さん 中央区相模原在住 54歳
『和』と『輪』で街を守る
○…開署から9年を迎えた相模原北警察署の署長として3月に着任。「相模原は警察学校を出て最初に配属になった地。初心を忘れず、署員が一致団結して地域の方々の安心・安全を守っていきたい」と意気込みを語った。
〇…生まれも育ちも神奈川県。体を動かすことが大好きだったスポーツ少年は人のためになる仕事がしたいと警察の道に進んだ。新人警察官として市内の交番に勤務。「『財布からお金を抜き取ったので逮捕してください』と、父親が子どもを連れてきたなんてことも」と笑う。その後、交通捜査課や高速道路交通警察隊など、主に交通面に従事。死亡ひき逃げ事件の捜査に特に注力してきた。ひき逃げは決して許してはいけない犯罪。一つでも減らすために捜査・マナー啓発に尽力した。犯人と対峙するときは、地域住民の安全を願う気持ちを糧に立ち向かってきた。「交通に携わることは間接的に誰かの命を救うことにつながる。それを誇りに感じていました」
〇…職場で出会った女性と結婚。娘と息子を持つ父親でもある。仕事が忙しく、子どもたちの面倒をまったく見られなかった時期もあった。「妻の理解と応援があったから仕事に集中できた。専業主婦として家を守ってくれた妻には感謝している」。最近始めたというランニングでは橋本駅周辺を10Kmほど走っている。「これを継続できるようにしたいですね」と笑顔を見せる。
〇…リニア新幹線の停車駅新設が予定されるなど発展が見込まれる街を任された期待は大きい。人口増加が見込まれる中でも犯罪件数を抑えていくことが今後の目標だ。そのために署員に呼びかけているのは二つの『わ』だ。「署員同士の絆を示す『和』。地域の方々との連携を示す『輪』。二つの『わ』を大事にすることが安全な街づくりには必要」。署員・地域が一体となって、街を守っていく。その中心となる『芯』が言葉の節々に感じられる。