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体操NHK杯内山由綺選手 世界選手権代表に

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掲載号:2015年5月21日号

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世界選手権の代表に決まった選手と共に活躍が期待される内山由綺選手(右)「世界選手権では得点源として活躍できるように頑張りたい。リオ五輪の出場権もかかる大会なので、自分の演技ができるように」と抱負を語った。
世界選手権の代表に決まった選手と共に活躍が期待される内山由綺選手(右)「世界選手権では得点源として活躍できるように頑張りたい。リオ五輪の出場権もかかる大会なので、自分の演技ができるように」と抱負を語った。

悔しさバネに期待膨らむ

 町田市在住の内山由綺選手(スマイル体操クラブ・高校3年)が17日、体操のNHK杯で上位成績を収め、今年10月に開幕する世界選手権へ初の代表を勝ち取った。「世界選手権では、これまでお世話になった皆さんの感謝の気持ちを込めて、最高の演技をしたい」と抱負を語った。

 「悔しい」。世界選手権への代表が決まった直後の記者会見で、満面の笑みを浮かべる選手たちが並ぶ中ただ1人、悔し涙でほほを濡らした。

 代表選考は、4月に行われた全日本選手権の持ち点とNHK杯との合計得点で争われる。全日本選手権で準優勝した内山選手は、初の世界選手権の代表を大きく手繰り寄せ、NHK杯に臨んだ。

 大きなミスなく無難に終えた跳馬の後は、得意の段違い平行棒。全日本選手権でもトップの成績を残したこの競技で、得点を大きく積み重ねたいところだったが、落下するミス。続く平均台でも落下し、代表に黄信号が灯った。

 代表権を得るためには、5位までに入るか、6月に行われる種目別選手権で上位成績を残すしかない。

 最後のゆか演技前、コーチで母親の玲子さんが、「種目別での代表も考えよう。ゆかで上位に入り次につなげよう」と声を掛け、着地での注意を一つだけした。

 指示通り全ての着地を決めた内山選手だったが、全競技者の得点が決まるまで、予断を許さない僅差の状況が続いた。結果を待つ間、最高の演技をした杉原愛子選手(梅花高校・15歳)らと話をしていたが、スクリーンに最終結果が映し出され、「5位・内山由綺」の文字が目に入ると、不安から開放され、他の選手たちと抱き合って喜びを分かち合った。

 記者会見で「悔しい、自分の演技が出来なくて、本当に悔しい」と声を詰まらせた。段違い平行棒について「落ちるとは思わなかった。切り替えて平均台に臨んだけど…」と振り返った。

 代表が決まった内山選手は、6月20日から行われる全日本種目別選手権にも出場する。玲子コーチは「試したい技もあるので、しっかり調整して、結果を残したい」と話す。その後、代表合宿などを経て、10月に開幕する世界選手権イギリス・グラスゴーに出場する。

取材を終えて

 内山由綺さんと初めて会ったのは、2011年春。全日本選手権大会に出場し、10位になった時。まだ中学2年生で、あどけない笑顔が印象に残っている。

 質問に対し何でも母親でコーチを務める玲子さんの顔を見ながら答えていた。大会中も玲子コーチに寄り添い、次の演技に移動するときも常に横にいた。

 ケガのため一年間治療に専念し、再び舞い戻ってきた今年、いつもの光景が見られなくなった。演技が終わっても、二人はほとんど会話を交わさず、移動時も距離をとって歩いている。

 「二人で話し合って、これくらいの距離感がいいかなって」と玲子コーチ。

 一回り大きくなって帰ってきた内山選手。代表が決まる今大会にかける思いと比例するように大きくなるプレッシャーの中、一人で受け止め、結果を残した。また大きくなって世界選手権へと成長する。

代表が決定した瞬間、他の選手と抱き合い喜びを分かち合う内山選手(顔)
代表が決定した瞬間、他の選手と抱き合い喜びを分かち合う内山選手(顔)
代表が決まる最後の演技「ゆか」で、長い手足を生かし大きな表現で会場を魅了した。(写真=代々木第一体育館・5月17日撮影)
代表が決まる最後の演技「ゆか」で、長い手足を生かし大きな表現で会場を魅了した。(写真=代々木第一体育館・5月17日撮影)

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