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公開日:2026.04.02

金森在住佐々木さん 闘う子へ贈るレモネード 小児がん啓蒙 亡き娘、胸に

  • 小児がん支援と共感の輪を広げる佐々木さん

    小児がん支援と共感の輪を広げる佐々木さん

  • 闘う子へ贈るレモネード (写真2)

 小児がん患者とその家族を支援する活動として広まりつつある「レモネードスタンド」が町田でも行われている。主宰する金森在住の佐々木清香さん(46)は、小児がんで長女を亡くしたことを機に取組みを始め、病と向き合う子どもたちのために販売したレモネードの売上を寄付している。活動開始から約半年で出店は4回。支援の輪が広がっている。

 レモネードスタンドとは、小児がんの少女が「同じような病気の子どものために」と販売したレモネードの売上金を寄付したことをきっかけに、社会貢献活動として国内でも広まりつつある取り組み。佐々木さんの活動の原点は、22年に10歳で旅立った長女・美琴さんの存在にある。1歳の時に発症した横紋筋肉腫は、筋肉などの軟部組織に発生する悪性腫瘍。一度は寛解したものの後に再発し、主治医から「大人になることは不可能」と宣告されながらも、小学校に通い計6度の再発を闘い抜いた。

 佐々木さんの心には「たんぽぽみたいにふわふわな子」だった美琴さんが、長期療養児支援団体のイベントでレモネードスタンドの店員を務めた際の「すごく楽しそうにはじけた姿」が強く残っていた。病院のそばを通るたびに「今も闘っている子たちがいる」という現実に突き動かされ、町田を拠点とするレモネードスタンド活動「MICO LEMONADE」を昨年8月からスタート。

 活動名には、美琴さんの生きた証、闘う子の未来を照らすラテン語の「輝き」、長男と次女を含めた「3人の子」全員が同じように大切という3つの思いを込めたといい、「美琴のことだけを思って日々を過ごすより、今闘っている子たちのために何かしたいと思った」と振り返る。

つながり生む一杯

 パティシエとして働く佐々木さんは自ら選んだ農家のレモンを使い、手作りすることを大切にしている。あえて手間のかかる手作りや一杯ずつカップでの手渡しにこだわるのは、「寄付が目的だけれど、その過程での人とのつながりを大事にしたいから」。

 農家や仲間と一緒に作り上げる過程を重んじ、思いを込めた手渡しから生まれる対話が共感を呼び、これまでの出店も人から人へと数珠つなぎの縁で実現してきた。当日の運営も、美琴さんを思う友人たちが自然と集まり支えてくれているという。

ただ知ってほしい

 出店時には、小児がんの基礎知識や、治療後に残る合併症などの課題を記した自作パネルを掲示する。「何か解決してほしいと求めているわけではなくて。ただ、世の中には知られていないけれど闘っている子どもたちがたくさんいることを知ってほしい」と佐々木さん。闘病の現実や、治癒して終わりではない困難があることへの周囲の理解が、子どもたちの未来を明るく照らすと信じている。

 活動を通してこれまで日本小児がん研究グループなどへ計15万円以上の寄付を行い、着実に支援の輪を広げてきた。佐々木さんは「今後は家族の思い出がつまった町田で、地域に根ざした活動として広めていきたい」と語る。活動の詳細は、インスタグラム(@mico_lemonade)で発信されている。

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