車椅子生活を送る別所在住の榊山美賛さん(45)が昨年末、街中で歩行の手助けをしてくれた1年生児童4人に感謝を伝えようと、秋葉台小学校を訪れた。
手助けした児童は高橋新君、津田匠君、能生悠平君、長谷川翔龍君。榊山さんが児童に再会し、感謝を伝えると「こんなに褒められると思っていなかった」と照れた顔で喜んだ。
「カッコいいね」
榊山さんは昨年、交通事故にあい、右半身の機能低下により車椅子生活を余儀なくされた。
予防接種を受けるため、初めて一人で外出した昨年11月、病院の前で後遺症の頭痛により立ち止まってしまった。
そのとき、下校中だった一人の児童に「これって三輪車なの?」と声をかけられた。榊山さんが使用する車椅子は三輪で足漕ぎする特殊な型式。素朴な疑問に、分かりやすく答えようと考えを巡らせた榊山さん。「三輪車と車椅子の間ぐらい」と答え、それが黄色い車椅子だったことから「電車のドクターイエロー(新幹線の一種)ぐらい珍しいかな」と加えた。「へぇカッコいいね」。他愛ない会話だったが、落ち込んだ気持ちが晴れたという榊山さん。さらにスロープに苦戦していると、別の児童が車椅子の背中を押してくれた。
「”車椅子デビュー”の日に、こんなに温かい場面に出会え、本当に嬉しいこと。街では心無い対応や視線に辛さを感じることもある。この日の出来事は一生忘れない」と話した。
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