市内下和田で点字の「読む・読める」人を増やす活動を続けているNPO法人日本点字普及協会があるのを御存じだろうか。11月1日は「点字の日」。同協会の藤野克己(かつよし)理事長(74=関連に人物風土記)に話を聞いた。
点字は指先の触覚で読み取る視覚障害者用の文字。6つの点の組合せで文章を紡いでいく。
高校時代からボランティアなどで点字に触れ、点字図書館の職員だった藤野さんは、点字を「読む・読める」人を増やすため、2013年に下和田の自宅に協会事務所を設け活動を始めた。現在は全国で40人ほどが会員として協力している。
視覚障害者は全国に約31万人いると言われるが、実際に点字が”読み・書き”できる人は1割強程だという。「目を近づければ読める人、中途での視覚障害などは点字を覚える機会が少なく、高齢者は鈍くなる感覚や点字が小さく読みづらくなり、断念する人が増えている」。
協会では、点字を使う視覚障害者を増やすため「Lサイズ点字」と「凸面点字器」の普及に力を入れている。
Lサイズ点字は、これまでB5版に近かったテキストサイズをA4版近い大きさにしたもの(1ページは18行、1行は32マス)。点の大きさや間隔を広げることで、読みやすくした。専用の点字器を開発するとともに、Lサイズのプリントサービスなども行ってきた。
凸面点字器は、読むのと同じように書けるようにすることで、点字を打つ人のハードルを低くしようというもの。これまでの点字器は、上から押すことで下向きに点字ができるため、左から右に読む文章を打つには、鏡文字のように左から右へ文字を打つ必要があった。
これを凸面の台座に上から抑えると上向きに点字ができる「凸面点字器」を昨年開発。こちらも希望する施設などに提供、普及に努めてきた。
問合せ/同協会【電話】046・267・8964【携帯電話】090・4854・8552
※点字を学習できるサイト「ひとりで学べる楽しい点字http://www.tenji-naiiv.net/
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