創部50周年を迎えた少年軟式野球チーム「桜森ベアーズ」で代表を務める 大矢 昭広さん 桜森在住 56歳
行事を楽しく、大切に
○…「無事に終えられて、ホッとしている」。50周年の式典を終えた直後、安堵の表情を浮かべた。「節目や記念日を大切にしたい」という思いから、記念誌やTシャツづくりなど、入念な準備を重ねてきた。成功の裏には保護者たちの存在が大きい。「いつもサポートしてくれる保護者の皆さんには感謝しかない」。片付けの最中も周囲を見渡し、労いの言葉を掛ける姿があった。
○…桜森で生まれ育った。草柳小2年の時に兄と桜森ベアーズで野球を始めた。思い出すのは王貞治選手の野球教室。「握手してもらったことは忘れない」。高校卒業後は一度就職するも「役者になりたい」という夢を追いかけ、20歳で劇団へ。「劇場やカラオケのミュージックビデオに出演していた」と当時を懐かしむ。25歳から家業の「有限会社日野建設」に勤め、土木作業の魅力に気付いたという。劇団時代に知り合った妻と28歳で結婚し、2人の子どもに恵まれた。
○…小学校卒業後は野球から離れていたが、16年の時を経て再びグラウンドへ。きっかけは「小1の息子が野球をしたいと言い始めて」。最初は練習に付き添い、半年後には監督に就任。「最初は自己満足だったかも」と頭を掻くが、先代からチームを任されたのは信頼の証だ。今は「結果より過程」を掲げ、指導にも熱が入る。
○…「楽しいことをやりたい」と考えるのが習慣だという。裏付けるように、自ら管理するチームのSNSには選手たちの笑顔がずらり。「試合の結果より、選手たちが自然体で楽しんでいる姿を載せたくて」と目尻を下げる。家族と出かけることは少なかったが、誕生日には必ず全員で過ごすのがこだわり。「楽しいのが一番」と、優しい表情を見せた。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>