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公開日:2025.11.21

「ぬくもり」で垣根越える
「ふれる」セラピー初開催

  • 子どもたちによるハンドトリートメントの様子=9日・シリウス1階ギャラリーで

 障がいのある人と、そうでない人が垣根なく接点を持ち、尊重し合える地域づくりを目指すイベント「『ふれる』セラピー」がこのほど、シリウス1階ギャラリーで開かれた。障がいのある子を育てる母親たちが中心となって企画し、当初の想定を上回る124人が来場するなど、初めての試みに大きな反響が寄せられた。

 「ふれる」をテーマにしたイベントの目玉企画は、障がいのある子どもや、そうでない子どもたちが指圧やマッサージを行う「ハンドトリートメント」。会場を訪れた人たちは袖をめくり「施術」を受けた。

 イベントを企画した、大和南在住の小林結子さん(50=「人物風土記」で紹介)は2児の母で、15歳の息子は生後間もなくダウン症と分かった。

 小林さんは学生時代から障がい福祉に関心があり、20歳から統合保育を実践する保育園に勤務した経験がある。園では障がいの有無にかかわらず互いに触れ合い、自然と助け合う子どもたちの姿があった。イベントはこうした経緯もあって企画された。

 この日、ハンドトリートメントを受けた来場者からは「たくさんの温もりが伝わる」、「とても上手だよ」などの声が聞かれ、子どもたちはそれに笑顔で応えていた。

 小林さんは「こうした触れ合いを通じて、障がいへのイメージを明るいものにしたい」と話す。

母親の声も紹介

 会場にはイベントに携わった母親たちからのメッセージが掲示された。「社会には少しでもこの子たちに触れて、(中略)ダウン症や障害を持つ人の理解が深まり、この子たちが生きやすい社会になってくれればいいなぁと思っています」、「我が子と一緒に出掛けて、楽しめることがたくさんあるのが本当に嬉しいです」。来場者からは反響と共感の声が多く寄せられた。

 当初は50人ほどの来場を見込んでいたといい、「予想以上にたくさんの方々にお越しいただき、励ましの声も頂いた」と感謝を口にした小林さん。このイベントは来年以降も継続して開催する意向だ。

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