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青葉区 社会

公開日:2026.07.09

助産院バースあおば 「誕生」支えて30年 「変わらずあり続ける」

  • 「誕生」支えて30年 (写真1)

  • 記念フェス関係者ら=同院提供

    記念フェス関係者ら=同院提供

 鴨志田町にある自然分娩施設「助産院バースあおば」が今年、開院30周年を迎えた。自然分娩や母乳育児、指導を行う「神奈川県立母子保健センター」の廃止を受け、センターで働いていた助産師や母親ら「カンガルーの会」によって1996年に開設された同院。立ち上げから携わる助産師の柳澤初美代表や元・県助産師会会長の仲かよさんを中心に、3000人を超える新生児を取り上げてきた。

 「自然分娩が良いとか、麻酔分娩が悪いとかじゃない。お産に選択肢があることを知って、納得して『幸せなお産』をしてほしい」と柳澤代表。同院では自然分娩やそれに向けた妊活支援だけでなく、同院で出産したかに関わらず、母親やその家族の産後ケアや妊婦・母親同士のコミュニティー作りにも尽力している。核家族化や近所付き合いの希薄化などで、妊婦の頼る先が少ない中、産前から産後まで手厚く支える「みんなのおばあちゃん」的存在だ。

 同じ月に出産した母親が定期的に集まる「ミニカンガルーの会」も活動のひとつ。月齢が近い子どもをもつ母親同士、雑談や悩み相談をしたり、散歩やお泊まり会など一緒に遊んだりすることで、母子の交流やリフレッシュの場になっている。子どもたちにとっても、親戚のように一緒に育ったミニカンのつながりは特別。20年前に同院で生まれたある青年は「関係を絶やしたくない」と今でも積極的に交流を続けている。

母親たちが記念フェス

 6月28日には同院と鴨志田地域ケアプラザで、「30周年記念フェス」が行われた。出産について考える映画上映やシンポジウム、フリーマーケットなどを実施。同院で出産した家族や現役助産師、看護業界を目指す生徒・学生などが集い、両会場とも大盛況だった。同院で実習中の看護学生も参加し、地域密着の同院のあり方や助産師の存在意義を実感していた。

 運営の中心になったのは、同院利用者やカンガルーの会などの母親たち。「人の温かみを感じるイベントになった。自分にとっても、子育てで薄れていた社会の一員としての実感を得られる時間」と振り返り、「子育てが孤立化する社会で、私たちみんなバースあおばに救われた。絶対に潰してはいけない場所」と思いを語った。

 イベントを終え、「一体感があり、みんなの生き生きとした笑顔があふれていた」と柳澤代表。「私たちの30年間は間違っていなかったと感じられた。これからもみんなの『第二の実家』として、変わらずあり続けられたら」と笑顔を見せた。

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