海老名・座間・綾瀬 人物風土記
公開日：2023.03.10
「にっぽんの宝物」グランプリの新和素材スイーツ部門で審査員特別賞を受賞した
安西 賢一さん
座間市在勤 50歳
「笑顔」を生むアイデアマン
○…創業当初からの看板商品「サバラン」をベースに試行錯誤を繰り返した自信作は、最高賞を逃したが審査員特別賞を受賞し「持てる力を出し切りました。いまは充実感でいっぱい」と笑顔を見せる。こだわった酒粕の生クリームには、座間市の花「ひまわり」の種をトッピング。小さな商品に地域色を盛り込めたのは、「地域の皆さんやスタッフなど大勢の協力があったからこそ」。それだけに最高賞の朗報で応えたかった。
○…厚木市出身。パティシエを志したのは専門学校時代に、座間駅前で父が営む洋菓子店でのアルバイトがきっかけ。ひな祭りに合わせて新商品の開発を任され、「自ら考えて形にできる喜び、何よりお客さんの笑顔が嬉しかった」。学校卒業後、湘南地域の修行先で５年間の住み込みで技術を学び、26歳で父と肩を並べて厨房に立った。
○…閉店後は遅くまで翌日の仕込み、早朝からその日に販売する商品づくりに追われる中で、「安心して働けるのは妻のおかげ」と感謝する。２人の子どもは、バレンタインやホワイトデーの時期にチョコレートやクッキーづくりを教わりに店を訪ねてくる。束の間ながら親子水入らずの時間を噛みしめる。朝市やひまわりまつりなど、街の催事にも積極的に参加し、「世代を超えた仲間との交流が楽しい」と声を弾ませる。
○…ショーケースに並んだケーキは「幸せにしてくれるもの」として季節感や素材にこだわったものばかり。誕生日のケーキや帰省土産を求める来店客のリクエストにも気さくに応じ、「喜んでくれるかな」と想像すると細かい作業も苦にしない。今後もコンクールに出品するといい、「挑戦する刺激が笑顔を生む活力になる」と話した。
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