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横須賀・三浦 社会

公開日:2026.05.22

平作在住木村さん 愛犬に安心、海洋資源も守る 未利用魚活用「犬用おやつ」

  • 手掛けた商品を手にする木村さん。パッケージも自らデザインした

    手掛けた商品を手にする木村さん。パッケージも自らデザインした

 「アレルギーのある愛犬が安心して食べられるおやつを」──。横須賀市平作在住の木村千晴さん(34)が、切実な思いを形にしたペットフードを開発した。材料には地元で獲れる魚や未利用魚を使用。限りある水産資源を利活用することで、フードロス削減と経済循環をめざす。

 商品名は「よこすか地魚ジャーキー」。構想から1年、アイデアを具現化させるための会社を立ち上げ、製造・販売をほぼひとりで手掛けている。開発したのは イシモチ、タチウオ、サメの3種類用いたジャーキー。オンラインショップや平作のカフェ「アンドオンyokosuka」で4月から販売を開始した。

 「無添加・低カロリー」がセールスポイントだ。

 商品化のきっかけは愛犬が重度の食物アレルギーを抱えていたこと。肉を食べることができず、魚もニボシやアジなどは体に反応が出てしまう繊細な体質。メインの食事は合うものが見つかったが、おやつは自分で作ることにした。

 最初は近所のスーパーで購入した宮城県産のモウカザメで試作。サメはアレルギーが出にくい食材としてペットフードで広く使われており、これを与えたところ好反応だった。ビジネスの視点は持っていなかったが、「アレルギーに悩む他の飼い主にも提供できたら」との思いがふつふつと湧き上がってきた。

水産の知識を形に

 木村さんは県立海洋科学高校の出身。地元の⿂市場に勤務していたこともあり、水産事情に明るかった。近年の海洋資源の減少に加え、流通に乗らない「未利用魚」の存在を知っていた。これまでの人脈を駆使して調達先を確保。サイズがバラバラで個人レベルで保存することの難しさに直面したが、持ち前の行動力と工夫で道を拓いた。アイデアをビジネスに乗せるための手法は創業塾に通うなどして習得した。

 木村さんは「未利用魚」という言葉に特別な思いを抱いている。一般的には廃棄同然の魚を想像しがちだが、「知られていないだけで、食べたら美味しい『宝の山』」と力を込める。

 限りある水産資源を大切にしながら、これまで光が当たらなかった魚に新たな価値を持たせる。愛犬への思いやりからスタートした挑戦を加速させる。

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