サービス、味、技が優れた中小小売業や飲食店に贈られる県の優良小売店舗表彰が今月19日に発表され、三浦市から「ミサキドーナツ」が、県知事・県商工会連合会会頭表彰を受賞した。オーナーの藤沢宏光さんは「非常に光栄。店を可愛がってくれる地元の皆さんやスタッフと一緒にもらった賞」と喜びを語った。
ミサキドーナツは2012年12月に創業。三崎銀座通り商店会の一角に店を構える。音楽プロデューサーで、都内から三崎に移住した藤沢さんは、10年から同商店街内でカフェ「ミサキプレッソ」を経営していたところ、懇意にしていた老舗時計店の閉店を知った。築70〜80年と推定される建物の有効活用を模索し、思い至ったのがドーナツ店だったという。「新しいモノが加わることで、古く価値のあるモノが光る。そのコントラストが楽しめる街になれば」
ガラスケースには、定番の商品から季節感を生かしたものまで、どれもひと手間かけた手づくりドーナツがずらりと並ぶ。レモンクリームチーズ、あんバター、シナモンレーズン。これらのオリジナルメニューを開発するのは、製造販売を支える三崎の女性スタッフたち。また、ドーナツとコーヒーで一服しに訪れる常連の男性客、おやつや手土産として購入していく顔なじみの親子連れなど、「地元」の支えなしに店の歴史を語ることはできないという。
新たな文化発信拠点に
京浜急行電鉄の「みさきまぐろきっぷ」との連携も追い風に、店内には若い観光客や女性グループの姿が顕著に増えた。「街を歩き、発見する楽しさを知ってほしい。そのきっかけになったら」と話す。
「かもめ児童合唱団」のプロデュース業など、現在も音楽分野で活躍する藤沢さん。同店の2階では、さまざまなアーティストの音楽ライブやトークイベントを開催し、文化の発信にも力を入れている。今後はスクリーンなどを設け、小さな映画館“マイクロシアター”として、映画も楽しめる空間づくりに意欲を見せた。
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