謎の中年シンガーソングライター・ピコ太郎が歌う「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」の世界的大ヒットにちなんで、市内高倉の長後製パン(株)(齋藤伸一代表取締役)が新商品「パン・パイナッポー・アッポーパン」=写真=を製造・販売。若者を中心に爆発的な人気を集めている。
今年創業91年の長後製パンは、市内外の高校にパンを卸している老舗。企画した同社の営業・齋藤孝曉さん(25)は、インターネット上で「PPAP」の動画を見て「ペン」と「パン」の発音が似ていることに着目し「高校生が笑ってくれれば良い」との思いから製造した。
購買部向けのパンとして、10月20日、鎌倉市の深沢高校で販売したところ、納品はわずか8個のみだったが、購入した生徒がツイッターで情報を発信。瞬く間にインターネット上で拡散され、「どこで買えるのか」などの問い合わせが同社に殺到した。
「これは大変なことになった」と、同社は翌21日から急遽、自社運営の「ロワール光月堂」の長後本店、藤沢大庭店でも一般向けに販売を開始。開店直後から30分ほどで、パン約100個が完売したという。
PPAPで「長後」を全国に
長後製パンが製造した「パン・パイナッポー・アッポーパン」には、藤沢産の小麦をブレンドした生地を使用。パイナップルとリンゴを合体させる「PPAP」の歌を参考に、甘いカスタードクリームの上に2つの果実が乗っている(1個税別170円)。同社は10月30日現在、直売、委託販売を含め藤沢総合高校、日大藤沢高校、湘南高校、湘南学園高校など市内外10校に販路を拡大している。
製造数も日を追うごとに増加し、新商品を開発した同社の齋藤孝曉さんによると平日は約800個を生産。販売総数は30日までに約4000個に上っている。齋藤さんは「通常、1日20個売れればヒット商品とされている。長後製パン始まって以来の大ヒットとなり、驚いている」と話す。
また「先日テレビ番組の中で、食べた人が『人生で2番目に美味しいパン』と言ってくれていて嬉しかった。地域密着で運営している会社なので、長後の名を全国の人に知ってもらい、少しでも地域に貢献できれば」と語っている。
新商品を企画した齋藤さん
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