藤沢 人物風土記
公開日:2026.07.31
中学軟式野球藤沢選抜チームの監督を務める 田畑 颯太さん 本町在住 35歳
謙虚に泥臭く、目指す一戦
○…「でき過ぎた結果だった。マウンドに歓喜の輪ができた瞬間の写真は何度も見返した」と白い歯をこぼす。藤沢市内の中学校から選ばれた軟式野球の選手で構成される選抜チームを指揮し、東日本大会県予選で初出場にして初優勝、来月水戸で開幕する本戦へと導いた。「選手19人は大人しく控えめ。でも野球で結ばれた絆は固い」
○…本町で生まれ育った。藤沢小2年から藤沢ファイターズに入り、第一中、鶴嶺高でも白球を追いかけた。ポジションは扇の要、捕手。「選手としては目立った実績もなく、今大会は私にとって初優勝だった」としみじみ。「選手としては高校で限界を感じた」というが、競技への熱が冷めることはなかった。指導者の道を志し、東洋大で教員免許を取得。教諭となり、夢だった野球部顧問の任に就いた。
○…藤沢選抜立ち上げの発起人。「部活の練習時間が短縮される中で、硬式にいって埋もれてしまったり、野球を辞めてしまったりする子を救いたかった」。教員仲間に熱い思いをぶつけたことからチームが始動。「言い出した責任がある」と監督を引き受けた。指導のモットーは「相手を尊ぶ、元気よく楽しむ、全力プレー」。大会で勝つこと以上に、「あいさつか気配りか。野球がなくなった時、自分に何が残るか」という人としての成長を大切にしている。
○…チームが優勝した10日後に娘が誕生し、三姉妹の父に。「たくさんの人から『おめでとう』と言われ、喜びも2倍」と目尻を下げる。ベイファンで家族と試合観戦するのが息抜き。「家庭でも学校でも主役は子ども。支えてくれる皆さんに感謝しながら一戦一戦、謙虚に挑みたい」。地域の誇りを胸に、小麦色に日焼けした藤沢球児が大舞台で躍動する。
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