神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
鎌倉版 公開:2017年5月5日 エリアトップへ

あのスターもくぐった暖簾 名店センタービル 秋田屋

文化

公開:2017年5月5日

  • X
  • LINE
  • hatena
ビルの2階にある黄色い看板が目印
ビルの2階にある黄色い看板が目印

 仲通り商店街から路地を一本入ると見えてくる名店センタービル。古くから飲食店がひしめくこの建物で、1973年から営業を続けているのが「酒の店 秋田屋」だ。店を切り盛りするのは小林登志子さん(77)。かつての大船の賑わいを知る数少ない1人でもある。

寅さんも虜に

 現在、鎌倉芸術館や鎌倉女子大学、ショッピングセンターが立ち並ぶ一帯に1936年、開設された松竹大船撮影所。小津安二郎監督、木下惠介監督、大島渚監督らが作品を撮り続け、特にそのスタイルから小津作品は「大船調」とも呼ばれた。山田洋次監督・渥美清コンビによる「男はつらいよシリーズ」が撮影されたことでも知られる。

 小林さんが店を開いた当時は撮影所のほか国鉄の寮などがあり、街は活気にあふれていたという。「大東橋辺りには屋台がいくつも並んで賑わっていた。道が舗装されておらず、高いビルもなかったけど、今より人が多かった」と話す。

 秋田屋の入るビルの3階にはかつて高級キャバレー「パルコ」があり、当時の映画スターら著名人が来店していたという。「山田洋次さんや寅さん、坂本九さんがよく来てくれてね。いつも午後6時くらいだったから、うちで一杯飲んで上に行っていたんでしょう」。店の名物であるきりたんぽや山菜料理のほか、「山田さんは特にかぼちゃの煮物が好きだった」と懐かしそうに振り返る。

 店には今も小林さんの人柄や料理を求めて常連客が絶えない。10年以上通い続けているという男性は「なによりほっとする場所」とその魅力を語る。

 かつての映画スターや名監督たちも、忙しい撮影の合間を縫って一息ついていたのだろう。小林さんは「体力が続く限り、店を続けるつもり」と笑顔で語った。

(右から)娘の隆子さんと登志子さん
(右から)娘の隆子さんと登志子さん

鎌倉版のローカルニュース最新6

GW中の混雑解消へ

GW中の混雑解消へ

鎌倉・藤沢で対策協議

4月19日

台湾への募金箱設置

映画看板の街「青梅」写す

5月1日〜

映画看板の街「青梅」写す

旧川喜多邸別邸で作品展

4月19日

ウクレレ・ギター発表会

ウクレレ・ギター発表会

御成小で28日 入場無料

4月19日

鎌倉インテルがホーム初戦

鎌倉インテルがホーム初戦

鳩スタで21日10時50分〜 

4月19日

鎌倉山かるた会 大会で躍進中

あっとほーむデスク

  • 4月22日0:00更新

  • 8月20日0:00更新

  • 7月16日0:00更新

鎌倉版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

鎌倉版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月19日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook