ヘッドランドビーチ(Tバー)を拠点に、16年前から活動する『茅ヶ崎アウトリガーカヌークラブ 』に、キッズクラスが発足した。代表の塩沢正光さんは「これまでは大人の愛好者だけで新しい海の文化の創造にチャレンジしてきたけれど、これからは次世代を担う子どもたちと一緒に、海での学びや感動を分かち合っていきたい」と意気込む。
「烏帽子岩、すっごく大きいんだよ」「みんなでやるから楽しい!」
土曜日の朝8時。まだ南風に冷たさが残る中、Tバー西側では揃いのシャツを着た子どもたちの元気な声が響き渡っていた。6人乗りのカヌーに乗り込んだ子どもらは、呼吸を合わせてパドルを漕ぎ、約1・5Km先の烏帽子岩へ。その傍ら、砂浜では手押し車や綱引き、タイヤトレーニングで汗を流している。海陸ともに、弾けるような笑顔が印象的だ。
協調性のスポーツ
アウトリガーカヌーとは、転覆防止の浮き「アマ」をつけた長さ15〜20mほどのカヌー。ハワイやタヒチなど南太平洋が発祥で、クルーたちが木製のパドルでリズムを合わせて漕ぐスポーツだ。
潜水士やダイビングのインストラクターとして活動してきた塩沢さん。16年前にハワイから6人乗りのカヌーを持ち込み、愛好者らで活動を行ってきた。「子どもたちに伝えることで初めて『文化』として根付いていくはず」と、5月からはキッズクラス開講に向け、準備を進めてきた。SNSで発信したところ、想定以上の反響があり、現在は26人の子どもたちが、海上とビーチで切磋琢磨している。
「アウトリガーカヌーは舵もついていないので、6人それぞれの役割を果たさないと真っすぐに進めない。子どもたちにはメンバーとの一体感や、波・風・天気・潮の流れなど海の厳しさ・美しさも学んでもらいたい」。塩沢さんのこうした思いに応えるように、子どもたちからは「みんなで息を合わせてカヌーを漕ぐのが楽しい」「いろんな景色が楽しめたり、スピードが出るので気持ちが良い」と歓喜の声が上がっている。
海に出る前の準備、入念に
指導者は全員がボランティア。ライフセービングや競泳などの経験者をはじめ、小学校の校長や幼稚園の園長、会社員、主婦など多彩な顔ぶれで、子どもらを見守る。
『1時間カヌーを漕ぐなら、準備と片付けにも1時間』といい、ビーチクリーンや、カヌーの点検・メンテナンスなどレッスン以外の時間も大切にしているのも特徴だ。「カヌーを海に運ぶだけでも、仲間の協力が必要ですし、海では危険が伴うので、海に出るための準備が一番重要だと伝えています」
5月のプレオープンから2カ月。すでに手応えも。「よく周りの状況や変化を観察していて、自分のポジションをしっかり築いている」。当面の目標は、子どもたちだけで烏帽子岩まで往復すること。大会参加も視野に入れている。
随時体験会を開催。対象は小学校3年生以上で体験費1000円/人。詳細は【URL】https://cocc-kids.jimdosite.com/を。
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