中島在住の清水洋一さん(85)が8月31日、俳句・短歌集『ことのはの散り篭』を出版した。
20年ほど前から、自ら描いた絵と詩を組み合わせた詩画集「壱語壱絵」をシリーズとして数多く発表してきた清水さん。
俳句・短歌の作品集は初めてで「五・七・五(七・七)は日本人のDNAに刻まれたリズム。詩を書いていても自然とそこに集約されるようになっていた」という。
「病む妻の力衰え沢庵漬の 二切れ三切れつながるに泣く」は闘病中の妻を思って作った短歌。今回の著作では、四季の移り変わりや旅先の光景、自らの老い、家族との日々などを詠んだ。
「寂しさ」言葉に
清水さんは高校卒業後、家業の農業に従事する傍ら、まちづくりや教育問題の研究会を主宰。市議会議員を2期にわたって務め、物流会社の役員として働きながら、創作を続けてきた。その原動力は「寂しさ」だったと振り返る。
「高校を出てすぐ家業を継いだので、同級生たちが社会で活躍している姿を見て悶々とした日々を送っていた」。それを癒してくれたのが石川啄木、中原中也、島崎藤村らの詩だった。「文豪たちもみな人生の寂しさを歌にしていた。詩に触れて心の友を得た気持ちだった」。やがて自らも作品を書き溜めるようになっていった。
清水さんは「同じ花が咲いているのを見ても、80歳の時と今とでは意味が違うと感じている。一日の積み重ねを大切に、それを言葉にしていきたい」と話している。
価格は1650円(税込)。購入希望者は書店で注文するか、清水さん【携帯電話】090・3232・9738に連絡を。
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