プロ野球から少年野球まで、幅広い層に利用される小田原球場。「自分たちも使う地域の球場を綺麗にしよう」と3月29日、小田原ボーイズの選手たちが客席の塗り替え作業に汗を流した。働きかけたのは、青少年育成等を目的に地域一体型のプロ野球に向けて、地元企業らで昨年発足した小田原プロ野球開催実行委員会(委員長/井澤幸雄(一財)小田原市事業協会代表理事)だ。
昨年小田原球場で行われた横浜DeNAベイスターズのファーム公式戦に同委員会が初協賛し、多方面でバックアップ。小田原ボーイズはボールボーイなど裏方として参加した。「今後もプロ野球を迎え、地域のためにできることをしよう」と実行委員会では活動の輪を広げるべく、協賛金の一部から球場修繕のためにペンキ等を購入。小田原ボーイズに打診したところ「チームでも日頃からボランティアに力を入れている。野球に関わる活動ができるなら」と快諾、選手有志が駆けつけて作業を手伝った。
この日は影島塗装(市内新屋)の立山和也さん協力のもと、3000ある客席一つひとつに丁寧に青色の塗料を塗り重ねた。捕手兼外野手として練習に励む伊藤綾吾君は「繊細な所が難しい」と初めてのペンキ塗りに悪戦苦闘しながらも、黙々と手を動かしていた。5月下旬から6月にかけてはボーイズリーグの大会会場の一つになっており、「お世話になる球場を自分の手で綺麗にできるなら嬉しい。勝ってここで試合ができれば」と清々しい笑顔を浮かべていた。
小田原球場でのイースタンリーグ公式戦は9月14日に予定されている。