(一社)かながわ西観光コンベンションビューローの専務理事を務める 中嶋 順さん 小田原市板橋在住 51歳
「枠」を超える
○…箱根、小田原の多くの観光プロモーションに携わり、6年前から県西2市8町を一体の観光地域としてマーケティング等を担う「かながわ西観光コンベンションビューロー」の専務理事も務める。コロナ禍により環境は激変したが「質の高いエリアとして『県西ブランド』をつくることが重要」とぶれない。
○…箱根町仙石原生まれ。父の仕事は銀行の保養所の管理人。住まいも保養所内にあり「小学生のころから皿洗いをしていた。生まれながらのサービス業です」とおどける。ゴルフ場のキャディのアルバイトで資金を貯め19歳で憧れのアメリカへ。「1日1ドル」の倹約生活をしながら約1年半、語学とともに「自分の考えを持つこと、それを表すこと」が身に付いたという。
○…20代後半で「星の王子さまミュージアム」に入社し、他施設の担当者と積極的に交流した。「若い奴が集まってさぼってただけ」と笑うが、情報や課題を共有するなかで感じたのは「箱根の中で客を取り合っていても限界がある」こと。このころ商工会議所青年部に入会。同世代の仲間と美術館を集めたワークショップを企画した。それもヒントになり2007年、観光施設7社で「箱根プロモーションフォーラム」が設立。箱根全体で集客を高める共同事業などを行う組織で、自身は起業し、事務局長を引き受けた。
○…コロナ下でも、箱根DMOの公認ガイド資格を取得するなど精力的。「リゾートゴルフ」「サイクリング」などをテーマに新企画にも携わった。「市町や企業などそれぞれの立場があるが、その枠を超えていかなければ」。町から県西、その先へ、地域愛と危機感を持って歩みを進める。1歳上の妻と中学1年生の娘の3人家族。
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