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公開日:2025.01.01

「恭賀新年」
持続可能な地域社会を支える学校づくり〜SDGs運動と結んで未来社会をつくる
新名学園旭丘高等学校

  • 「瓦よ語れ」平和について語り合う水野浩理事長・学校長と生徒会総務・執行部のメンバー

    「瓦よ語れ」平和について語り合う水野浩理事長・学校長と生徒会総務・執行部のメンバー

  • 持続可能な地域社会を支える学校づくり〜SDGs運動と結んで未来社会をつくる (写真2)

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 この国で学校教育の基盤が築かれた明治の末年。このこゆるぎ・小田原の地で新名百刀氏が創設した現在の「学校法人新名学園旭丘高等学校」(水野浩理事長・学校長)。創立時から郷土の農政家・二宮尊徳の教え(報徳四訓)を校訓に据え、生徒にその時代を生き抜く「人間力」を高める教育を実践している。創立123周年を迎えた今もなお、この建学の精神は生徒の中に生き続けている。

 人やもの、情報が国境を超え結びつく令和時代。ITやAI等の発展で世界がより身近になり便利になった一方で、いまだに戦争・紛争が続く地域もある。そんな時代だからこそ、地域コミュニティーを支えるローカルな特性と、幅広い視野で物事を捉えるグローバルな視点を併せ持つ、グローカルな人材が求められている。

 尊徳の報徳四訓(至誠・勤労・分度・推譲)は、戦前の同校生徒手帳の柱に据えられ、戦後日本国憲法のもとでも生き続けた―。この教育環境下で高校生活を送っている、現生徒会総務・執行部のメンバーに話しを聞いた。

学年の垣根を越え闊達に意見交換

 「より良い学校づくりのために各学年のリーダーとの積極的な交流の場を作った」と話す鈴木まひる会長(3年)。レクリエーション等で接点を増やし、下級生も参加しやすい関係づくりに注力した。その思いは全校生徒へと浸透し、体育祭では全校クラス別Tシャツづくりや、1年生発案の種目を採用。寺嶋暁凪さん(同)は「全生徒が気軽に学校づくりに参加できることがこの学校の魅力の一つ」と笑顔を見せる。

ピースメッセンジャーにナガサキ修学旅行

 今年は戦後80年―。同校は長年にわたり、平和教育に力を入れてきた。ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の元代表委員でナガサキの被爆者、故谷口稜曄さんを現地講師に迎え、碑めぐりや講座を実施した。  

 また2年次の修学旅行は、40年以上前から毎秋長崎市を訪問。「長崎の証言の会」の方々の協力を得、被爆地を巡り、被爆者の生の声を聞いて戦争と平和について学習する。「教科書にある数行の歴史の背景に多くの悲劇があることを知り、衝撃を受けた」と山川海太さん(2年)。また西村葵さん(同)は「ピースメッセンジャーになって欲しい」と託されたことが印象深いという。

 「平和公園には、いまも戦争を続けるロシアからの平和の像もあった。平和を思う気持ちを思い出して欲しい」と高橋茉南花さん(同)は訴える。

 学習後は一人ひとりが平和への思いを50字で綴り、帰校後PTS(父母・教師・生徒の懇談会)で合唱構成詩を発表。自分たちなりの方法で平和への思いを伝え続けている。「生徒たちの行動には、心の被爆者となり核と向き合う姿が伺える」と水野理事長。

SDGs達成に向け私学助成運動

 SDGsのターゲットの1つ「質の高い教育をみんなに」に通じる私学助成運動は、「子どもの権利条約」が批准された1994年当初から生徒が積極的に参加している。街頭署名活動や他校との意見交換等に取り組む。「活動の中でどの家庭にも関わる問題だと分かり、社会に向けて伝えることが重要と感じた」と原未羽さん(3年)。国会議事堂に赴き、議員に自分たちの思いを直接伝えた。「前向きな言葉をいただけた」と手ごたえを感じたという。国でも、教育無償化に向けた動きが高まっている。三浦梨桜さん(同)も「学びたい人が学ぶことが当たり前になるよう卒業後も訴え続けたい」と目を輝かせる。

地域社会の一員と意識して行動

 「地域立・市民立の私学づくり」として山王川・久野川の清掃、小田原北條五代祭りへの参加など持続可能な社会づくりの担い手として地域貢献活動に参加。「地域を意識し、自分ができることを考えて行動するようになった」と根元智央さん(3年)。生徒は"入るを量り、出ずるを制す"という分度、"分度が作った余剰を社会公共に役立てる"という「推譲」の考えを持ち、実行している。

 高校生活について「誰もが一歩を踏み出せる環境がある。先生や仲間のサポートが手厚く、自己表現ができる」とメンバー。常に感謝の気持ちを持ち、誠実に行動する姿に尊徳の教えが表れている。

130周年に向け旭丘高校の挑戦

 130周年を見据え、同校は生徒の可能性を伸ばし、夢の実現をバックアップする体制の充実・発展を図る。2025年度は「リーダーズ・アカデミークラス」を新設。奨学制度に加え、徹底した学習指導・放課後学習支援を行い、国公立や難関私大を目指す生徒のサポート体制を強化する。「青年期の発達教育構築をベースに、今後も生徒の個性、可能性を育む環境の充実を目指します」と水野理事長。伝統を守りながらも柔軟な視点で、時代の一歩先を見据えた教育を追求していく。

学校法人 新名学園 旭丘高等学校

小田原市城内1-13

TEL:0465-24-2227

http://www.niina-gakuen.jp/

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