南足柄市の自治会長経験者でつくる南足柄自治会長オンブズマン(込山勉会長)が、農水路を活用した小水力発電の実証実験を終え昨年末、加藤修平市長に報告した。結果としてスムーズに電力を供給することができた。
実験の舞台は、南足柄市役所駐車場と南足柄中学校グラウンド境を流れる柳又用水路。プロペラ式小水力発電機を設置し、毎秒0・2から0・3立法メートルのわずかな水流でプロペラを回す。その動力で発電し蓄電池に直流電気を貯め、その電気を100ボルトの交流電気に変換してイルミネーションの点灯に使用した。昨年末から1年間、実験期間中は安定した電力を供給することに成功し、イルミネーションは市民の目を楽しませた。
小水力発電施設は流量の多い少ないに関係なく作動。蓄電器の働きもあって74ワットのLEDイルミネーションと20ワットのLEDライトは、トラブルなく稼働したことが実証された。
「水資源の利用を」
同会では、温暖化の処方箋として、自然の再生資源(太陽光、水力、風力、バイオマスなど)を活用することが大事だとし、込山会長は「南足柄は豊かな水と森林資源に恵まれ、昔は水車も多く存在した。いまも農業用水が網の目状に張り巡らされており、これを利用しない手はない」と提言した。
加藤市長は同会の取り組みをねぎらうとともに「数値が見える化するなどわかりやすかった。成果をしっかり活かしていきたい」と話した。
自治会長オンブズマンは2011年に発足した会員30人の市民団体。市政や議会の監視役など一般的なオンブズマンと異なり、防災や環境の分野で市政に政策提言などを行い、自らも実践している。
近ごろは防災マップの製作にも携わった。
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