市内千村在住の造形作家・小嶋伸さんが、人形制作や原作を手掛けたストップモーションアニメの短編映画「ネコマチッタ物語―ゼブラさんの手紙―」がこのほど完成した。作品はDVDで6月3日(日)から販売される。
小嶋さんは自宅に「クリ工房」を構え、ネコをモチーフにした木製人形「ウッドール(小嶋さんの造語)」を中心に作品を発表している。個性豊かな人形たちに加えて細部にまで作りこまれた小物など、その温かみあふれる世界観で多くのファンを獲得している。
監督、美術監督、撮影など各分野のプロたちの力を結集して完成した映画。小嶋さんはストーリーの原作と、50体以上作った人形をはじめ、立ち並ぶ家や店、車、家具、カバンほか画面に登場するあらゆるもののデザインを手掛けた。
イタリアを思わせる「ネコマチッタ」を舞台に展開する物語は、東日本大震災による原発事故を受け書き起こしたものだ。便利さや豊かさを求め新エネルギー「スーパーニャントリウム発電所」を建設したが、しばらくして事故が起こってしまった町の10年後の一夜の出来事を描いた。
現代のエネルギー問題に一石を投じるテーマだが、街角の板でツメを研ぐと貯まる「ツメトギエネルギー」や太陽光で動く「ひょうたんカー」などユーモア溢れる発明品も登場するなど、子どもでも楽しめる内容になっているという。
人形の顔や手足をわずかに動かしながら、1コマずつ撮影していくストップモーションアニメ。「1日で1分間分を撮影できれば良い方だった」という根気の要る作業をくり返した日々を振り返り、思わず苦笑い。
小嶋さんは「笑えたり、思わずホロッとしたり、本当に良い映画になりました。多くの方に見ていただきたいです」と話している。
DVDは本編20分・メーキング等約15分で、1枚2625円(税込)。
5/19日(土)に上映会
「ネコマチッタ物語」の完成記念上映会が5月19日(土)、市内曲松のぶらっすりー千元屋で開催される。午後6時20分から、午後9時20分からの2回で各定員40人。大人500円・中学生以下200円。
問合せは小嶋さん【電話】0463・20・8629まで。
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