送迎保育所 旭区に2ヵ所目 開所は4月 待機児童緩和めざす
横浜市が待機児童対策の一つとして取り組む、送迎保育ステーションの整備。旭区内では2ヵ所目のステーションが4月に開所する。市では立地などにより定員割れが生じている保育所を有効活用することで、待機児童解消につなげたい考えだ。
送迎保育ステーションとは、3〜5歳児を朝から預かり、保護者の代わりに指定保育所へバスで送る。夕方再び保育所からステーションまで送り、保護者が迎えに来るまで預かるシステムだ。
新たに開所する「オハナ鶴ヶ峰保育園」(仮称)は、鶴ヶ峰駅から徒歩2分の立地にある。乳児保育所と送迎保育ステーションが併設されており、定員は0〜2歳の乳児保育所が45人、ステーションは60人だ。
施設を運営するのは社会福祉法人葵友(きゆう)会(青葉区)。同法人では「地域に溶け込んだ保育園にしていきたい」と意気込む。
施設の指定保育所は旭、保土ケ谷区の12園。居住地と指定保育所が離れていることや、指定保育所の開所時間が保護者の就業時間と合わないことなどが、システムの利用条件だ。
市は「保護者が子どもを送迎する負担を減らせる。また子どもたちは日中、広い園庭がある保育所で過ごせるなど利点は多い」としている。
制度の周知今後の課題に
区内では2011年4月に、市内初の送迎保育所「ヨコハマ旭チャイルドステーション」(希望ヶ丘駅徒歩3分)が開所している。同年12月時点での送迎利用者数は、定員72人に対して6人。旭区では「制度自体の周知がまだ低い」と指摘。運営する社会福祉法人横浜育愛会も、「指定保育園の保護者でも知らない人が多い。これから少しずつ浸透させていきたい」と話している。
区内待機児童半数は1歳児
旭区の待機児童数は、11年4月1日現在で52人。前年比59人減となっているが、児童数のうち半数の26人が1歳児だ。市全体でも5割強が1歳児だという。
旭区内では今年4月、オハナ鶴ヶ峰を含め4ヵ所の保育園が新設。定員は4園で240人(0〜2歳児のみ含む)と、受け入れ人数は拡大される。しかし区は「最も待機数が多い1歳児の不足が補えるとは限らない」と危機感を強める。「認可保育所だけでなく、家庭保育福祉員や横浜保育室などと連携し、受け入れ人数を増やしていければ」と話している。
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