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「相模原市中国帰国者の会」の代表を務める 島村 公子さん 中央区在住 74歳

公開:2014年12月18日

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戦争知る者の使命果たす

 ○…中国で最も大切なお祝いの日である旧正月の春節。市内に住む中国残留孤児が集い、この一大イベントを共に祝うことで交流を深めようと発足した会で代表を務め、帰国者の生活や日本語学習の支援などに尽力している。戦争で受けた心の傷に向き合い、自らの体験を後世に伝える活動にも力を入れる。10月には横浜で講演を行った。

 ○…終戦間際の1945年4月、5歳の時に旧津久井郡から開拓団として旧満州黒竜江省に家族7人で入植。旧ソ連軍の侵攻から逃れるため、そこから更に奥地へ。零下30〜40度という極寒の中、山菜を探し出し、時には畑からトウモロコシやジャガイモを盗み、暴力に遭いながらも何とか飢えを凌いだ。伝染病の流行などで親兄弟は相次いで病に倒れ、中国人家庭に引き取られた。日本の敗戦後、学校でいじめられ、「反日・抗日」を題材とした映画が上映されても目を背けた。中国国内で反日感情が溢れる中で日本人として胸を張って生きることはできなかった。72年の日中国交正常化を機に40歳で帰国。日本語は全くできず、生活習慣もわからない中、地域の人の助けを得ながら故郷の地で生きてきた。

 ○…帰国後、知人を通して同じ境遇にある人が近くにいることを知った。自身は周囲に助けてもらいながら徐々に日本の生活に馴染むことができていたが、故郷でありながら慣れない土地で孤独を感じている人もいる現実に直面。帰国者同士が気持ちを共有できる場が必要だと痛感し約20年前、会の発足に踏み切った。

 ○…「昔のことはできれば話したくない」。今でも中国残留孤児として戦争を体験した心の傷が癒えることはない。それでも体験を語るのはひとえに「二度と戦争はしてはいけない」という思いから。戦争や残留孤児について知らない若者は多い。だからこそ心の葛藤を抱えながらも、戦争を風化させないという使命感を持ち、語り継ぐと決めた。

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