横須賀中央地区の商店街活性をめざすヨコスカダウンタウンクラブ(YDC)の筆頭理事を務める 高橋 利武さん 緑ヶ丘在住 51歳
「待っていても始まらない」
○…横須賀中央地区に6つある商店街の垣根を超え、今年10月に結成した「ヨコスカダウンタウンクラブ(YDC)」。その筆頭理事を務めるのは、三笠ビル商店街で90年続く「菊秀刃物店」の3代目店主だ。「昔はまっすぐ歩けないほど道が込み合い賑わいをみせていた」。衰退に危機感を持った店主らが集まり、集客イベントや促販事業を画策する。
○…諏訪小、常葉中出身。就職も横須賀で、どこにでもいる平凡な営業マンとなるが、趣味で続けていたモータースポーツが人生を一変させる。四輪自動車でタイムを競うジムカーナ競技で全日本チャンピオンになると、大手メーカーから「ウチの車で走ってくれないか」とオファーが舞い込んだ。セミプロとして週末を中心に全国を飛び回り、全日本タイトルを11回も取った。一瞬でも判断を誤れば大ケガという世界だが、「時には意を決して勝負に出る勇気が必要。その精神がYDCの活動に結びついている」
○…父の他界をきっかけに、5年前稼業を継ぐ決意をしたが、横須賀中央の人通りの少なさを目の当たりにした。ドライバー時代は遠征が多く、町の変化に気づかなかった。「このまま待ちの姿勢でいいのか」。思いが日増しに強くなっていった。そんなとき誘われた、商店主らで作る新しい有志の会。「大型量販店みたいな町では個性がない。客との会話が絶えない町にしたい」と二つ返事で承諾した。
○…目下の目標は、来年2月に同地区で行う集客イベントの成功。YDCのメンバーは横須賀中央で商店を営む顔馴染みたち。近所同士すぐに情報を共有し、行動に移せるフットワークの軽さが特長だ。商店街共通のロゴマークも市民から募集し、今月決定したばかりだ。中学生の子どもたちにも「どうしたら横須賀中央に人が集まるかな」と相談を持ちかける。大事なレースの時も、大切なのは「成功イメージを強く持つこと」。それが現実を引き寄せる大きな原動力となる。
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