春季の火災予防運動期間に合わせ、葉山町と逗子市の消防団は3日、山林の遭難者の救助を想定した合同訓練を行った。両市町消防団の合同訓練は初の取り組みで、連携を強化することで市境で遭難者が発生した際の速やかな救助を目指す。
訓練場所になった二子山山林は葉山町と逗子市の境界に位置。比較的傾斜も緩やかで山道からの見晴らしも良いことから、日ごろからハイキングに訪れる人が多く、天気の良い週末などには横浜や東京など郊外からもハイカーが訪れ、山道を賑わせている。一方で山道で方向感覚を失い道に迷ってしまう人もおり、今年に入りすでに3件の遭難事案が発生。いずれの遭難者も無事に救助されたが、消防団の連携を強化し、今後の消防活動の技術向上を高めようと訓練が実施される運びとなった。
当日では両消防団から約60人が参加。出発地点の南郷上ノ山公園には山梨崇仁町長と平井竜一市長も訪れ「震災以降、地元消防団への期待は益々高まっている。今回の訓練を通じていざという時に力を発揮してほしい」などと激励した。
訓練では同山林でハイキング中の高齢者2人が道に迷い、行方不明になったと想定。救助隊を3つに分け、現場指揮本部の指示のもと、二子山付近のハイキングコース3ルートの捜索活動を行った。山道には途中に負傷者に見立てたダミー人形が設置されており、発見すると本部へ無線通達。消防署員の指導の下、三角巾を使った応急処置方法や負傷者の搬送方法などを確認した。
参加した消防団員のひとりは「日ごろ他の自治体の団員と訓練する機会はあまりないので、貴重な訓練になった」と話していた。
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