都大路(京都)の全国大会をかけた神奈川県高校駅伝が11月4日に丹沢湖周回コースで行われ、相洋高男子が過去最高に並ぶ2位に入った。優勝した法政二高とは18秒差で全国を逃したが、6位までに与えられる関東大会への切符を獲得した。
手応えと、悔しさが入り混じる7区間42・195Kmだった。
最長区間10Kmの1区で桐山剛君(3年)が先頭に果敢に食らいつき、後半は離されたが47秒差の5位で2区のクレイ・アーロン・竜波君(1年)へ。800m国体覇者のクレイ君が3Kmを区間賞の走りで3位へ押し上げる。2年生の3区・中山大地君、4区・鈴木海斗君がそれぞれ区間6位と3位でつなぐ。
4区終了時点で、相洋は法政二、藤沢翔陵、鎌倉学園に次ぐトップと1分9秒差の4位。それでも、後半に力のあるランナーを残した相洋は5区以降に猛追。高橋一輝主将(3年)が5区で区間賞を獲得して3位に。6区の勝俣航希君(3年)が区間3位で粘り、周囲が絶好調と太鼓判を押した石部夏希君(2年)へ。
襷を受けたアンカーの石部君はすぐ前を走る前年覇者の藤沢翔陵にピタリとつけ、終盤に抜け出す。7区スタート時点で1分以上あった首位・法政二との差も一気に縮め、トップがゴールした18秒後にフィニッシュした。区間記録にあと6秒と迫る快走を見せた石部君は、ゴール直後に一瞬笑顔をのぞかせたが「目標は優勝だったので悔しい」と複雑な表情を浮かべた。
日誌に綴った「明日は笑顔で」
法政二との18秒差は、距離に換算するとおよそ100m。5区・勝俣君は、レース中の充実した顔とは裏腹に、部員が集う待機場所に戻ると思わず涙をこぼした。夏の故障を経て、駅伝に間に合ったエースは「走れたことはすごいうれしかったけど、1人3秒ずつ絞り出せなかった」と悔しさが滲んだ。
今季のチームは、発足時に『神奈川県高校駅伝優勝』を目標に掲げ、各自の生活日誌に記した。選手として入部した栗田翼君(3年)は、昨夏から「駅伝で勝つチームには必要」とマネージャーを志願し、選手を支えてきた。優勝には届かなかったが、沿道で声援を送り続けた栗田君は「3年間見てきた中で1番いい駅伝だった」とチームメートの奮闘を目に焼き付けた。
大会前日、高橋主将は生活日誌に綴った。明日は笑顔で走ろう-。レースを終え、「みんなが力を出し切っての2位。来年は都大路へ行ってほしい」と顔をほころばせ、悲願の全国初出場を後輩たちへ託した。
小田原・箱根・湯河原・真鶴版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|