10周年を迎えたNPO法人よりそいサポート・ネットワークの理事長を務める 佐川 英美さん 荏田北在住 77歳
寄り添い、支え合う
○…今年3月で10周年を迎えたよりそいサポート・ネットワークの理事長を設立当初から務める。困っている人、孤立している人に「優しく寄り添っていく」を団体の共有理念として毎月無料相談会を開催し、これまで法律問題や家族問題など約300件の相談に応えてきた。「私の愛読書には”自分を愛するように世の人々を愛しなさい”と書かれている。福祉活動を通じて、地域の人々に希望を届けられる存在でありたい」
○…戦後ベビーブームの年に川崎市に生まれ、35年ほど前に横浜市に移り住んだ。大学卒業後に入社した企業で労働組合に関わったことから、連合本部の政策局長などを務めたほか、国の福祉・社会保障や雇用労働に関わる審議会の委員などを歴任。60歳で連合役員を退任すると、第二の人生としてミッション系の大学で公共福祉論を教えた。
○…2015年に立ち上げたよりそいサポート・ネットワークの構成メンバーの多くは、現役時代に仕事や趣味を通じて知り合った友人たち。借家の更新料で困っていた高齢者や、親の愛人との相続問題など一筋縄ではいかない相談も多いが、そうした相談者が理念に共感して賛助会員になるなど、困っている人を支える側になるという循環も生まれている。4月19日の10周年記念講演会を控え、「今まで団体を支えてくれた皆様に感謝を伝えたい」。
○…3人の子どもたちはみな独立し、長期休暇には5人の孫を連れてくる。「温泉旅行やグルメもいいが、家族で食卓を囲むことが何よりの楽しみ」と頬を緩ませる。「現役時代は仕事人間で国内外の出張も多く、妻に苦労をかけたので、これからは妻ファーストで」と柔和な笑みを見せた。
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