「みんなのあおぞらベンチ」を設置した奈良五丁目自治会の会長を務める 辰巳 太郎さん 奈良5丁町在住 51歳
”楽しい”が原動力
○…多世代が交流する憩いの場として4月6日、沿道にベンチを設置。そこを端緒に大通りの活性化プランなど発展させ、顔の見える安心・安全なまちづくりを標榜する。奈良五丁目自治会長の3年目を迎え、「人に恵まれてやってこれた。一人だったらとてもできない」と謙遜する。
○…生まれも育ちも奈良町。幼少期は人見知りでいつも母の後ろに隠れていた。そんな少年も年に一度の夏まつりは別。第二次ベビーブームの子どもたちで溢れかえる奈良北団地前の広場は、心の原風景として残っている。奈良小、奈良中、田奈高と進んだ。社会へ出るとさまざまな職に就いた。食堂や食品機器メーカー、広告代理店に勤めることも。結婚後、奈良5丁目に移り住み、35歳で新聞販売店を営むことになった。
○…自治会で班長が回ってきた時、まつりを担当する部会に所属し、イベントを牽引。人気のビンゴ大会の司会を5年ほど務めると、「辞めた後も子どもたちに”ビンゴのおじさん”呼ばわりされていたよ」とはにかむ。新型コロナが流行し、地域の活動が完全にストップしていた頃も、副会長としてイベントの復活に尽力。2023年に前会長が引退すると、「お前しかいない」と重責を託された。
○…成人した子ども二人も普段から自治会活動に参加してくれる。「”楽しいから”と言ってくれるのが何よりうれしい」とにこり。コロナ禍では「自治会は無くても困らないんじゃないか」と考えてしまったが、毎年のアンケートでは「忙しいけど何かやりたい」と回答してくれる住民が大勢いた。ベンチの設置はその”何か”の手始め。「面白そうなことをやれば自然と人が集まってくるはず」と、誰よりも楽しそうにほほ笑んだ。
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