港北区 人物風土記
公開日:2023.05.04
今春、港北警察署長に就任した
加藤 秋人さん
港北区在住 56歳
安心な街づくり、地域とともに
○…署長就任の知らせを聞いた時は「学生時代に通っていた街だから、恩返ししたいと思った」と振り返る。人口の多い港北区は、特殊詐欺の発生件数が多く、110番通報は1日50件を超える日もある。だからこそ、「一人の力ではできないことも、署員や地域の人と一緒に力を合わせることで、可能になるこもある」と思いを口にする。
○…港北区に生まれたが、翌年に分区したため緑区民に。小学生の頃に、子どもや女性など弱い立場にいる人が困っているのを目にして、「助けたい」と感じたことがきっかけで警察官を目指すようになった。警察学校時代に学んだことは、仲間の大切さ。規律を最も重んじる場で、厳しい制約の中、共に学んで同じ経験をしてきたからこそ、団結力が生まれた。
○…学生時代の思い出の場所は綱島。高校から大学途中まではラグビー部に所属し、練習に励んだ後は疲れを癒しに綱島温泉へ。「最初は、黒いお湯に驚いたよ」。現在でも、休日には鶴見川沿いを散歩してリフレッシュしている。「歩いた先には美味しいものがある」と、地域の魅力を発見することも楽しみの一つ。時には、咲いた花を愛でながら1時間以上歩くことも。
○…新横浜駅利用者の多さを目の当たりにし、「この人たちの安全が脅かされたら責任が重大だ」と、より一層、区を守る立場の重みを感じたという。「街の危険な場所は、口伝えで情報が入ってくることもある。特殊詐欺の注意点なども顔を合わせることで、わかりやすく伝えることができる」と対面の大切さを語った。コロナ禍の影響で、住民や関係機関とコミュニケーションが取りづらい面もあるが、今後は関係をさらに強めていくことで、地域の安心・安全を目指す。
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