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瀬谷区 人物風土記

公開日:2022.11.24

「2027横浜花博花だより」を作詩・作曲した
廣松 亮介さん
三ツ境在住 83歳

周囲の支えに幸せ実感

 ○…旧上瀬谷通信施設で開催予定の国際園芸博覧会を盛り上げる新曲を創作。12月にはCDも発売する。詩には四季の花を取り入れ、「みんなで集い 踊ろうよ」などと軽やかなリズムで呼びかける。試行錯誤したのは「サァ…サ」という歌い出しで、歌い手の悠木真湖さんの高音が活きるメロディーに。「聴き手が『ワッ』と感じる掴みにしたかった」と話す。

 ○…区内でカラオケスナック「歌謡ステーション愛唱歌」を35年以上営む。作詩・作曲を始めたのも約35年前。知人に依頼されたという瀬谷ゆかりの歌手・新瀬美代子さんの「夢海峡」と「お父さんありがとう」から、開港150周年の「横濱音頭」、「2027横浜花博花だより」まで約200曲を手がけた。「作詞家でなく作詩家でいたい」として「詩」にこだわる。創作でも最初に詩を作り、メロディーを生み出す。「昔から使われている良い言葉たちをギュッと凝縮できれば」

 ○…音楽の師は往年の名歌手・田端義夫さん。10代の頃から大ファンで、憧れてギターを弾くようになった。20代で生まれ育った九州を離れて上京した後に、縁あって付き人に。その言動を近くで見聞きし学ぶことは多かった。自身はプロの歌手になることはなかったが、礼儀や集中力、そして「歌は自然体だよ」という教えを胸に刻む。

 ○…父親が口にしていた「人は支えが無かったら人にならない」。80年以上生き、その意味を強く実感する。若い頃は仕事が上手く行かず自暴自棄になった時期もあり、「何をやっても駄目な人間だった」と振り返る。その中で支えとなったのが歌であり、周囲の人々だった。「私ほど人にお世話になった人間はいない。だから、私ほど幸せな人間もいないと思う」と感謝は尽きない。

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